第6話 こころのまゆ

ただ「君が必要なんだ」って


ここにいてもいい証明がほしいだけ



ずっとずっと心は黙っていた


感じるものは殺せ


目に映るものは偽りで


本音(ほんと)が詰まっていつか窒息するのだろうか



悲しい時は「かなしい」って


好きなものは「すきなんだ」って


助けてくれたら「ありがとう」って


素直でいられる君の言葉は


全てを溶かす日差しのように差し込んで




ああ  いいのかもしれない


弱い心にまとっていた涙のまゆを少しずつ


ああ  それでいいんだねきっと


知らなかった  こんなにもおひさまがあたたかいこと




ただ「君が必要なんだ」って


ここにいてもいい照明なら在るから

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