第15話 神の皆無

「楽しいのは試行錯誤して創作している時だけ。」

 これ本音。

「ドラえもんやアンパンマンも一緒。敵を変えて戦うを繰り返すだけのワンピースやドラゴンボールも同じ。」

 内容一緒で繰り返すだけ。脚本家やアニメの制作会社は飽きている。ただお金が入ってくるので、飽きていても続けているだけ。

「いや、儲かってはいないか?」

 名探偵コナンで再放送の声優さんの取り分、神谷明だけもらっていたのがバレて干されたし。踊る大捜査線も織田裕二だけボーナスをもらっていたのがバレて終わったし。

「でも脱税発覚。やはり儲かっているよな。」

 鬼滅の刃のアニメ制作会社は脱税で事件になった。悪い人間が子供の夢を作るなよ。

「今回の神男はもう置き換えできてしまう。」

 今朝起きて体力と気分が回復したので第3話を作ってみた。モノの5分程度の置き換えで簡単にできてしまった。とりあえず七つの大罪の悪魔が7匹いるので、悪魔7話分は1日1話で作成しよう。

「これも才能?」

 簡単にできてしまう。長寿アニメを分析して作った。アンパンマンより複雑な術式の内容で。ゲストを変えるだけで簡単にOKな文章の原板が。

「同じ。同じ。同じ。」

 結局、10分アニメも、15分アニメも、30分アニメも内容は毎回同じ。私の苦悩はもう通り越しているだろうし、その先の同じ手抜きなストーリー構成の毎回同じ内容でお金がもらえる。生活もあるし、家族を養っていかないといけない。同じ内容の繰り返しでいいやだろう。


「もっとシンプルな内容がいい。」

 自作ですると内容の濃い、誰にでも分かりにくい物語になってしまった。物語の加速度もすごいしね。これではドラえもんに勝てない。

「気晴らしに次を考えよう。」

 見習い剣士。見習い剣士の日常。もっと地味でシンプルなのがいい。地に足が着いた奴。

「ダメだ!? 既に頭がフル回転!?」

 見習い剣士を見習い侍にしてはどうだろうか? るろうに剣心ぽくなってしまう。あれ? 侍ものだけどるろうに剣心と鬼滅の刃は・・・・・・まあ、似ていないか。刀と剣。刀ものと刀もの。パクリスペクトルイージに当てはまらないのか? いや、戦闘モノというのと武器は同じ。おっさんの人斬りと鬼斬りが子供だから、あんまり整合性がないのか?

「分かった!」

 るろうに剣心は最初から最強。毀滅は最初はヘタレ。最後の無惨との戦いで、やっと最強のRPGドラクエ型だな。ここは大きく物語が変わるぞ! 最初から強いか、物語の中で強くなって行くのか! ここで大きく物語の内容が違うぞ!

「おお! ちょっと興奮する。」

 気づくって、脳が3才ほど若返るくらいの高揚感だ。アハッ!

「でも、どちらのオチも分かってる。」

 どちらも戦いストーリーが終わったら連載終了。無限に戦い続けられない。終わってしまうのだ。過去の作品になってしまう。


「永遠の剣士見習い。」

 サザエさんは歳を取らない。のび太君はずっと小学生のまま。クレヨンしんちゃんは何年幼稚園で留年しているんだ?

「長寿アニメになるコツは、主人公に歳を取らせない。」

 である。ドラゴンボールのように悟空が身長が伸びたのはカッコ良かった。しかし、そのために歳が過ぎる設定になってしまい、息子を登場させ、弱い部分を息子に引き継がせ共感を得、悟空は秘密兵器的に最後にベジータやフリーザと戦うだけの設定になってしまった。結局、悟空人気にご飯も悟天も代わりになれなかった。

「歳を取らせてはダメだ。」

 作品が終わってしまうから。例え、顔を千切って食べさせるチートの方が許されるからだ。

「ということで歳を取らない永遠の剣士見習いを作成してみよう。」

 経験値から作るので簡単ではある。


「剣士見習い。16才の高校一年生。」

 これ基本。

「舞台は異世界ファンタジー。」 

 だけど現代日本を剣と魔法の世界にしよう。

「この時点でシンプルなのだろうか?」

 作者の楽を優先する。

「戦いの舞台は渋谷のスクランブル交差点。」

 剣と魔法で戦うにはちょうどいい場所。信号が青になって赤に変わる3分以内で戦闘が終わる。ウルトラマン方式? 格闘ゲーム方式? どっちも同じだな。

「普段は制服で戦う。」

 世の中の常識にやっと追いついた。制服アイドルブームだし、そういうアニメ作品は多いみたいだ。


「ひたすら、一人。」

 もう登場人物が多い作品に疲れた。

「ひたすら、一人を作り込もう。」

 馬鹿みたいに登場人物を増やしてやりくりするのはできるから。

「一人芝居だ。」

 ヒロインも家族もちょっとの間、登場させるな。

「永遠の剣士見習いの憂鬱。」

 ハルヒでいこう。あれもエヴァンゲリオン同様、中身はなかったような? 大人が打ち上げて、大人が自分で買い、大人自身がブームを作る。まあ、それが世の中の真実だ。大人の利益にならないものは打ち上げてもらえない。

「地道にいこう。」

 神男はウケるモノばかり詰め込んだ。きっとアニメ化されてもウケるだろう。メディアミックスもできて製作も儲かるだろう。

「商業ベースをやめないと楽しい作品なんか書けないかも。」

 ただ商業ベースをやめると面白くないんですけどね。売れないし、採用されない。まあ、いいっかで頑張ろう。


「剣士見習い。」

 どうやって剣士になる? 現在16才。それまでの経緯は? 生まれ? 幼少期は? 剣の稽古はどうやった?

「剣士見習いだけど、実は強かった。」

 うん。実にラノベ的。

「普通に生まれて、普通に生きてきた。」

 これでは剣士見習いではない。怠惰だな。

「天皇の子供。リッチに何不自由なく暮らす。」

 ダメだ。貧民が多い一般大衆の共感を得られない。金持ちは嫌な奴と相場が決まっている。

「親がいない。孤独に孤児院で暮らしてきた。」

 結局、読者、視聴者が自分が上目線で共感できるのは、不幸な主人公だけ。悲しいな。

「普通、裕福も一度、不幸にしなければ共感しない一般大衆。」

 それがお客だ。夢や希望を抱いている、お金を落としてくれる犬と豚だ。

「不幸なら応援してもらえる。自分より不幸な者は応援できる。それが人間だ。」

 なぜか自分より貧しい者に嫉妬心はない。施しの気持ちだ。自分より貧しいものを見下している。

「人間は哀れな生き物だ。業やサガの生き物だ。」

 主人公は両親もいない孤児院の不幸な生まれにしよう。


「主人公は赤ん坊の時に孤児院に捨てられていた。」

 春に拾われた捨て子で、春。ありきたりか? でも、これで良ければ春夏秋冬で名前は4人できる。ラッキー。いつも名前問題はややこし。この4人で話を回そう。

「春は孤児院で子供の頃から料理や掃除、洗濯をする日々。」

 それが肉体のトレーニングにもなった。中学生になると貧しい孤児院のために新聞配達もしてお金を稼いだ。

「春は学校ではいじめられっ子だった。」

 貧乏な孤児院の春は貧乏人だの汚いと上級から下級のクラスメイト達にいじめられる。おまけに教師にまで。

「孤児院は貧しいので欲しい物は買ってもらえない。」

 野球が好きでもバットは買ってもらえない。アルバイトもあるので部活動をする時間的余裕もない。子供の頃は傘を振り回し、中学生になっては新聞を丸めて振っていた。

「気がついたら、かなりの剣の腕前になっていた。」

 孤児院の雨漏りの水を新聞紙を丸めた剣で斬る。かなりの達人になっていた。


「四角関係にしよう。」

 せっかくの春夏秋冬システムだ。

「男4にしよう。」

 初期構想は男2女2。日が変わって考えが変わった。ヒロインは別に作ろう。

「佐藤、鈴木、高橋、田中にしよう。」

 春夏秋冬の名字。形だけで劇中にはほぼ出てこない名字。形だけの名字だ。

「ヒロインは伊藤・・・・・・節とかいて、みさお。」

 名字は数の多いランキング順。一つ法則を決めると順当に決まっていく。良いことだ。


「佐藤春。」

 孤児院出身。剣士見習い。貧乏が染みついている。

「鈴木夏。」

 孤児院出身。騎士見習い。お金持ちの養子になった。

「高橋秋。」

 孤児院出身。白魔法見習い。マイペースの不思議ちゃん。

「田中冬。」

 孤児院出身。黒魔法見習い。貧乏に負けて冷酷。


「物語のテーマは、4人の友情と絆。」

 共通点は4人とも孤児院出身。

「4人でバンドでもやらそう。」

 どうしてだろう? なぜか売れ筋要素を忘れることができない・・・・・・。派手な戦闘シーンと派手な歌のシーン。どっちか、若しくは両方を入れなければいけない。


「あ、的にヒロインの名前を変更。桜だ。」

 季節だから節ではない。春の相手だから桜でいいのだ。

「夏は向日葵とか。蓮。」

「秋は楓。」

「冬は薔薇とか。牡丹。」

 まあ、詳しいことはその時に考えよう。

「こいつらも将来は、ガールズバンドをさせよう。」

 秀逸。声優とアニメ業界が喉から手が伸びるほど欲しい内容だな。

「まあ、自分の理想を捻じ曲げて、今時のお金儲けに近づけただけの作品である。」

 何でもいいのよね。売れ筋ならば。


「キャアアアアアアー!?」

 幼い桜は野犬に襲われた。どうする?

「ワン!」

 涎を垂らして桜を威嚇する野犬は桜に襲い掛かる。

「やめろ!」

 春が桜の前に立ち塞がり、自らを犠牲にする覚悟で野犬に立ち向かう。

「春くん!?」

 桜は春が自分を助けてくれることを認識する。

「ワンワン!」

「でやあ!」

 春は手に持った傘で野犬と戦い始めた。

「危ないから早く逃げろ!」

「こ、腰が抜けて動けないよ!?」

 桜は野犬が怖くて動くことができなかった。

「はあ・・・・・・はあ・・・・・・。」

「ワン・・・・・・ワン・・・・・・。」

 白熱の攻防戦。

「わはははー。くすぐったい。」

「ワンー。」

 戦いを終えた春と野犬は、人間と犬の垣根を超えて仲良しになってじゃれあった。

「す、すごい!? 春くんって強かったんだ!?」

 この時、桜は春に恋に落ちた。


「名シーンだな。」

 だが前後で気になる。

「春と桜が同じ幼稚園なのはまだ許せる。しかし前は春がいじめられていて弱いという話がいる。」

 いや? 人間と犬との格闘を前に持ってきて巻頭カラー。そこからの春は弱くていじめられていますにしよう。

「孤児院! 孤児院!」

 春は孤児院で暮らしているので、一般家庭の子供たちにいじめられていた。

「おら! 殴らせろ!」

「顔に落書きしてやる!」

「俺の宿題をやってろよな!」

「汚い~、孤児院なんですって!」

「貧乏って嫌よね!」

 弱い者いじめはどこにでもある。

「夏はスポーツ万能のイケメン。孤児院だが女子に人気があったので、男子には疎まれたが女子に守られた。」

「秋は勉強が優秀でみんなから一目置かれる存在だったので攻められなかった。」

「冬はいじめられてキレて、逆にいじめっ子になった。しかし春をいじめることはなかった。」

 素晴らしいギャップ。

「春だけいじめられ、献身的に自分を救ってくれた孤児院のために働いた。」

 優しい子の春。


「さらに後シーン。」

 野犬は春か桜の家で飼われることになった。きっと凶暴でカワイイ野犬だったのだろう。ぬいぐるみで売れるな。アハッ!

「スプリング、ご飯だよ。」

 桜は野犬にスプリングと名前をつけて飼い始めた。

「チェリー、ご飯だぞ。」

 春は野犬にチェリーと名前を付けて飼い始めた。

「アアアアア!?」 

 物語の創作構成の戦闘シーン、歌のシーン、ぬいぐるみから抜け出せない!? さらに今回は恋愛も追加。メディアミックスに商業ベース。そういう思考回路らしい。

「シンプルに楽したいのに、ツメツメだ。」

 もう、やだ。アハッ!


「幼少期、春は体が弱いので傘を日傘や杖として普段から持っていた。」

 体が弱いといじめられやすい。

「春!? なんでいじめられて抵抗しないのよ!? 反撃しないからいじめ続けられるのよ!?」

 怒る桜。

「別にいいよ。気にしないから。それよりもバイトに行かなくっちゃ。」

 春はいじめられることよりもアルバイトの方が大切だった。


「いじめっ子に孤児院のための大切なバイト代を奪われそうになる。春、覚醒。」

 新展開その1。

「いじめっ子に桜が犯されそうになる。春、覚醒。」

 新展開その2。

「流れ的には完璧。」

 自画自賛。

「ああ~バンドは孤児院のためのチャリティーコンサートにしよう。」

 新展開その3。

「辻褄合わせって大変。」

 自律神経失調症。アハッ!

「これにどう剣士見習い的な戦闘シーンを加えるか、整合性を調整するかである。」

 1話5000字で、現在15話の7万2000字なのでもう少し続けよう。


「舞台は現代世界。そこに異世界ファンタジーの要素を足して、現代ファンタジーっと。」

 天皇は国王。

「僕は枢機卿になる! 困っている人を助けたいんだ!」

 教会の偉い人は枢機卿。春の夢だな。俺は海賊王になるとは大きな違いだ。

「大統領は大統領。総理大臣は総理大臣でいいや。」

 置き換えるのもしんどくなってきた。そういう職業があってもいいはずだ。そうに違いない。

「公爵とかの貴族階級は、そんなに使われない。」

 一言で領主でいいや。

「都道府県の知事。特別行政区の区長。」

 これが現代の領主か?

「時代劇の様に領主が悪いことをしていたら、それを倒すのか?」

 やはり楽しいのは、頭を使うのは整合性に辻褄を合わせている時だろう。

「悪い領主は悪魔に魂を売り渡した。」

 こうすると神男が生かされてくる。上手にミックスすると、それこそ1話6000字を超える作品になるだろう。

「新しい物語の完成。」

 それこそ神男いらんな。

「いや、神男と春の掛け合い漫才をすればいいのだ。」

 利用できるものは何でも利用しよう。  

「道を歩く人間なんて9割モンスターみたいな自分勝手な者ばっかりだし。」

 敵には困らん。

「この時点で話が壮大なスケール過ぎる。」

 疲れる。

「枢機卿になるために、神の教えを広げよう。」

 次回の問題点は神の教えからだな。

「神男、なぜか死なず。」

 きっとどこかで繋がっている。アハッ!

 つづく。

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