第11話 神の覚醒

「それでは悪魔スカウトコンテストを始めます。」

「おお!」

 七つの大罪の悪魔たちがいる。小悪魔が司会を進行する。

「今日の魂を売りたがっている人間は、弱い者をいじめる、いじめっ子だ!」

「おお!」

 悪魔たちは人間の負の心に忍び込んでくる。

「それでは契約したい方は挙手をお願い致します!」

 悪魔による悪魔に魂を売りたい人間のスカウトが始まる。

「いじめは良くないね。みんなで仲良く遊ばなきゃ。」

 傲慢のルシファー。

「憤りを感じられない。」

 憤怒のサタン。

「全然羨ましくない。」

 嫉妬のレヴィアタン。

「面倒臭いからいらない。」

 怠惰のベルフェゴール。

「いじめるって、欲なのかな?」

 強欲のマモン。

「お腹空いた。」

 暴食のベルゼブブ。

「色気がないよね。」

 色欲のアスモデウス。

「おおっと!? 今回の人間と契約したい悪魔はいないのか!?」

 そういえば昔、天使に憧れている小悪魔のデビちゃんというのがいたような、いなかったような。

「私が貰おう!」

「おおっと! 人間との契約に手を上げたのは、ルシファー様だ!」

「だって、いじめって傲慢だろ。」

 それがルシファーがいじめっ子を認めた理由であった。

「さあ! 魂を寄こしやがれ! 人間め!」

 ルシファーは人間の魂を買い取る。

「好きなだけ! 弱い者をいじめてこい! ワッハッハー!」

 悪魔に魂を売り渡した人間は、悪いことをしても心を痛めない。


「合成用の素材できた。」 

 0から5の素材である。これでボリュームはでる。シリアスは受けないから万人受けするパロディーでか。

「人の死。殺す。使ってはいけない残酷なNGワード。」

 それでシリアスな話や殺人事件を書けるのだろうか? 人間の殺意を描けるのだろうか? そこからもパロディーしかない。人が死なないためにも。

「次は5-10。主人公の周りの話を膨らませなければ。」

 がんばろう! おお!

「主人公、碧がダメな子からスタート。からの周囲の人々にダメな子扱いを受ける。」

 碧が悪魔と遭遇する流れの構築と。


「もう! 碧はダメね! 私が居なくっちゃ!」

 恋は碧の幼馴染で同級生。子供の頃から恋は進んで碧の面倒を見てくれている。

「恋ちゃんがいてくれて良かったわ。」

「私たちが死んでも大丈夫。」

 碧と恋は碧の両親が認める公認の仲だった。

「でも恋ちゃん。碧みたいな彼氏がいて、アイドル活動は大丈夫かい?」

 恋は高校生アイドルをやっている。

「大丈夫です。彼氏はいないことになってますから。」

 碧は隠れ彼氏であった。

「まあ、周りの人間には使えないマネージャーぐらいにしか見えないわな。」

「こら!? 自分の子供のことを悪く言うな!?」

 碧と両親の仲もとても良かった。


「ここでブレイク!」

 早期に解決するべき問題が2件発生した。

「一つ目が主人公の名字をちゃんと決めよう。」

 適当過ぎて、もう覚えていない。仮に佐藤碧。鈴木恋。これでいい。修正できた。クランプ的にカタカナの名前は覚えにくいので、聞いたことがあるような名前がいいで自動車の名前を使用したそうな。

「二つ目がどうやって悪魔につなぐか?」

 悪魔は学校の生徒。道行くおっさん。アイドルのライバル。悪いことを考えれば、負の感情が芽生えれば、悪魔と契約すればか・・・・・・。5-10のバージョン作りも可能だな。後は場面設定を変えればいいだけだ。

「派手な歌のシーン・・・・・・。」

 今時、声優もコンサートや握手会をしてお金を儲けなければならない。CDもグッツも売らなければならない。金塗れの拝金主義の大人が作る作品だけど。子供たちは

「歌を歌うというシーンの必要性が増している。」

 歌は地球を守る? 違うな。歌うシーンに外れ無し。ただのアニメ業界、声優業界のドル箱なのだろう。邪悪な。いや、待てよ。

「今時は、人の感情より歌なのか?」

 う~ん。派手な戦闘シーンと派手な歌のシーンは5分だけ。だから人の感情はなしと言訳ではない。逆に言えばお約束であってメインは人の感情かな?

「悪魔にも歌を歌わすか?」

 可能としては冒頭か、戦闘中か。もうそんなに歌が金儲けに、作品の採用に影響を与えるのであれば、ミュージカルにしてしまえばいい。そうだ! インド映画だ!

「人間と契約した悪魔は歌を歌える。」

 マジか? アホか? そこまで歌を歌わせてコンサートやCDを売りたいか? 売りたいのがアニメ・声優業界だ。今時の声優さんは顔もダンスも求められる。昔の様に不細工で顔の出せない人で声が良い人のお仕事ではなくなった。

「逆に考え、30分に歌のシーンが何回もあっても成立する作品ならいいのか?」

 まさにミュージカル。まさにインド映画だ。

「なんでこんなどうでもいいようなくだらんことを考えねばならん?」

 営業的には大切なんだけど。作って売れなかったら困る。作るからにはお金を儲けたい。結論が男も女もアイドルばっかり。それで釣れるお客様。同じことの繰り返しで儲かるのだから、プロは新しいものを考える必要がない。深堀の深堀をすればそういう所か。だから同じ内容のものばかり作り返されるっと。


「それでは人間に魂を売らし契約に成功したルシファー様に一曲歌ってもらいます。曲は傲慢っていいな。それではどうぞ!」

 マイクを持ったルシファーは歌う気満々である。

「悪魔が歌を歌って何が悪い!」

 ということで歌うシーンは割愛である。アニメ制作会社が頑張ってくれるだろう。


「なんだかな?」

 ここまでヒット作の要素をツメツメで詰め込もうとすると疲れてくるな。

「1つのテーマで、1つの作品がいい。」

 作者は楽だろう。一般大衆にも分かりやすい。

「ただ人気のある戦闘シーンと歌シーンを合わせると強い。」

 マクロスみたいな平凡な作品も大ヒット作になる。あれは戦闘と恋愛。おまけに歌だった。それだけミックスすれば大人気作。愛、覚えていません。

「そうか!? 歌アニメの元祖はマクロスだったのか!?」

 ラブライブとか、今のアイドルモノの元はマクロスか。これをパクリスペクトルイージと思うからいけない。みんなで大きく成長していければいいね。アハッ。の精神だ。悪いことではない。権利の侵害ではない。うん。そう思って強く生きていこう。

「これ良心の呵責がなかったら、今頃は作品が完成しているんだろうな。」

 素直にそう思う。両親が痛まないプロも完成させてるんだろうな。


「おはよう。」

 碧と恋は学校にやって来た。

「キャアアアアアア!?」

 悲鳴のする方向を見てみた。

「オラオラ! いじめてやる!」

「痛い!? やめて!? やめてよ!?」

 いじめっ子がいじめをしていた。

「・・・・・・。」

 しかし周囲の先生に生徒たちは誰も助けない。自分がいじめられたくないから誰もいじめられっ子を助けようとしないのだ。

「うん? んん!?」

 碧にはいじめっ子に何か黒い者が付いているように見えた。

「あれはまさか!? 悪魔!?」

 神様に地球の平和を託された碧には人間に取り憑く悪魔の姿が見えるのだ。

「いこう。碧。」

「うん。」

 これは主人公である碧と恋も例外ではなかった。だって二人も普通の人間で、一人の犠牲を差し出せば自分たちは楽しい学園生活を送れるのだから。


「やはり実在する世界でミサイルやビームの破壊活動、巨大悪魔ロボットの出現など、あり得ねえ。」

 町がボロボロになっちゃう。ウルトラマン、戦隊ヒーローの街を破壊した後は誰が復旧作業を行っているんだろう? 復旧工事のおっちゃん方からすれば良い迷惑だ。仕事は受注できるからお金は儲かるのだろうけど。

「神の領域。」

 やはり別次元を作りだすしかないのか? 別次元扱いで悪魔と戦う。そうすれば町は元通り。なんかブリーチもそんな感じだった気がするが一番理にかなっている。

「本当の自分はコピーみたいなもので、普通の生活を送り続けているっと。」

 コピーの恋だな。恋愛モノ要素だ。コピーが遊び人で本人はどうにもならないんだろうけど。要素を詰め込むと多角的に物語を進行できるのは良い点。


「ここで新たな問題が。」

 次々と現れる物語作成の問題。

「誰が神の領域などの使い方を教える? 最初から知っていては不自然ではないだろうか?」

 その通り。

「対処法としては、神の代行者になった時に神の知識を使えるようになっている説。」

 いきなり碧は天才になるバージョン。

「若しくは天界の神様とテレパシーで交信して教えてもらいながら話を進めていく説。」

 巫女シャーマンバージョン。

「何か神様の使いのゆるキャラをペットとして飼わされて、それと会話して教えてもいながら話を進めていく説。」

 ゆるキャラ・ピカチュウバージョン。

「商業的には、ぬいぐるみが売れる一番最後の説がおいしい。」

 しかし、なんでもありだし、よく1作品にこれだけの要素を詰め込もうとするな。疲れるだけだぞ~。

「何はともあれ、これで悪魔に繋がった。」

 今話で書いたものを以前に書いたものに次話で足してみよう。1500字は超えたはずだ。

「悪魔だ、天使だ、異世界ファンタジーは、何かの作品の二次創作感が抜けないな。」

 それを言っちゃあなんも書けないから気にするのはやめておこう。


「許さんぞ! 人間め! 思い知らせてやる! 悪魔パワー! 全開!」

 悪魔に魂を売った人間を解放されて怒り狂うルシファー。

「来たれ! 巨大悪魔ロボット! 悪魔騎士よ!」

 ルシファーの悪魔の力で巨大な悪魔ロボットが現れる。

「なんだ!? この巨大な悪魔は!?」

 巨大悪魔ロボに衝撃を受ける碧。

「どうだ? ビビったか? 俺の巨大なロボットだ! 人間なんか踏みつぶしてやる!」

 ルシファーは悪魔騎士のコクピットに乗り込み攻撃を始める。


「不味いな!?」

 ここで新しいことを思いつく。

「タイトル「悪魔騎士ルシファー。異世界漫遊記。」の方が面白そうだ。」

 全ては派生だ。派生。ここでまた一からに戻してはいけない。がんばれ! 負けるな! 飲み込まれるな! 俺!

「はあ・・・・・・はあ・・・・・・これが生みの苦しみというやつか!?」

 本当に1話で1個前に進むぐらいのシンプルなモノがいいな~。アハッ。


「よし! そっちが巨大ロボなら、こっちも神の巨大ロボットを出してやる! 神パワー! 全開!」

 碧も神の巨大ロボットを呼び寄せようとする。

「・・・・・・あれ?」

 しかし神の巨大ロボットは現れなかった。

「巨大神ロボットは制作中です。ごめんね。地球神アースより。」

 空から1枚の紙が舞い降りてきた。神様からの手紙を見る碧。

「なんですと!? 人間を馬鹿にするな!? 神様のアホー!」

 碧は神様に怒りまくる。

「ケッ。神様なんか信じる者しか救わない薄情者さ。まだ我々悪魔の方が義理堅いぜ!」

 悪魔のルシファーにこき下ろされてしまう始末であった。

「クソッ!? こうなったら俺は俺自身を信じる! 俺パワー! 全開!」

 頼りにならない神様より、碧は自分自身を信じることにした。

「こ、これは!?」

 碧が自分自身を信じることで奇跡を起こす。

「な、なんだ!? この神々しい光は!?」

 まばゆい光は悪魔には目に毒だった。


「なんじゃこりゃ!? エロかよ!?」

 神衣(カムイ)を知らべた。もちろんメジャーどころは、聖闘士星矢の神衣。しかし他にもゴロゴロ現れた。テイルズなんかも名の知れた作品のくせに神衣を使用、だが一番検索で出てきたのが聖闘士星矢ではなく、キルラキルたるエロアニメ露出度多めのほぼ裸作品だった。

「知らん。」

 ネット検索の恐ろしい所で、変態が多いのだろう。普通はメジャーな聖闘士星矢が検索で一番になりそうなものだが、神衣検索で露出アニメお姉ちゃんが1番だった。あとモンストでも変態露出お姉ちゃんとコラボしたのだろう。きっと今のヤングはモンストからの神衣は変態露出お姉ちゃんになるのだろう。

「世代が違うって怖いな。」

 逆に考えると今の若い子は聖闘士星矢を知らない。だから神衣は変態露出お姉ちゃんのモノになる。

「ということは、神衣は誰が使っても良いということになる。」

 完全な自己擁護ではある。神のオーラ? 神のベール? 神の羽衣? 神の制服? 神服? からの服の神?

「別に神衣に拘らなくても、ユニクロとかファッション業界とコラボできるな。」

 意外と例えを書いてみると脳みそが柔軟になった。神の制服。各アパレルにカワイイ神の制服を販売してもらえばバカ売れだ。

「購買層はファンと変態。」

 AKBなどの制服アイドル全盛期? もう落ち目だけど? 大人の事情で他のアイドルが出てこないように、あくまで制服アイドルしかいない状態。きっとファンは買う。あと握手券やハグ拳をつければ変態のお金持ちは何枚でも買ってくれる太客になるだろう。そうでなければ総選挙で1位などにはなれない。テレビで映らない所で過剰なファンサービスをしてお金を遣わしているのだろう。もう汚れているから大人になったら何とも思わないだろうし。

「コンセプトは私服だけど制服ッポイ。」

 各アパレルで働くものたちよ。偉そうなデザイナさんたちよ。これぐらいの新作のアイデアは出したまえ。アハッ。

 つづく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る