第27話 僕を矢面に立たせないでくださいよ
ソニアがキラーベア討伐の受諾を申請した際、ギルドの受付嬢は何か言いたげな表情をしていた。
「失礼かと存じますが本当によろしいのですか?見たところ駆け出しの冒険者のようですし、ランクに見合った依頼を受けた方がよろしいのではないですか?」
「これでいいんです」
ソニアは頑固に押し通す。
「ですが、・・・」
「がっはっは、この小娘がキラーベアの討伐だと、笑わせてくれる」
受付嬢が話す言葉の途中で、大柄でデブの男が割って入ってきた。
「お嬢ちゃん、そんなにキラーベアの討伐がしたいなら、俺たちのパーティに来なよ。たっぷり可愛がってあげるからよ」
男の甘い言葉に身の危険を感じたソニアはアレクの後ろに隠れ、背中から少しだけメイド服姿で顔を覗かせている。
「キラーベアの討伐はこの人がやってくれます。それに、私はすでにこの人に身を捧げています。」
最後の言葉は恥じらいながら勢いのない言葉だったが、なかなかにそそられた。
だが、この現状はちょっと・・ソニアさん、僕を矢面に立たせないでくださいよ。
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