エピローグ

エピローグ その1

六兵衛「甘いぞ恒久っ!そんなことで美影の『百発百中の術』に勝てると思っているのか!?」

恒久「はい!すみません!師匠っ!」


美影「あんた!せっかく雑賀家忍術『百発百中の術』を契約させてもらったのに、そんなことでは私の術に勝てないわよ!?」

六兵衛「いや、美影。お前も『百発百中の術』の扱いはまだまだだぞ?」


恒久「おいっ!そういうことは、ちゃんと自信持って大声で言えっ!それがつっこみだ!」

六兵衛「はい!すみません!師匠っ!」


充希「あいつとお祖父様、師弟関係がめちゃくちゃで聞いているこっちが混乱するな」

日立「そう言いなさるな。あれで、六兵衛様も楽しんでおられるのですから。それより充希様、油断してはいけませんよ?」


隠「そうですよ充希様!」

充希「うわっ、ちょっ!隠、少しは手加減してくれよっ!」


隠「ダメです!それでは充希様のためになりませんっ!」

充希「ぐぁっ!・・・あぁ・・・姉上がお迎えに・・・」


日立「いや、美影様は亡くなってはおられませんが・・・」

恒久「おい黄色いオッサン!つっこみはもっと大声で!!」


日立「え、私も!?」





紅葉「なに?風魔家を解体する!?聡太、本気なの?」

聡太「はい。『始祖の契約書』書き換えによって、もはや本家という存在は意味をなさなくなってきます。近い将来、必ず。

だからこそ、風魔は先んじてそれを成そうかと」


亀太郎「これも、時代の流れと言うものですか。しかし、他の風魔が是としますかな」

聡太「もちろん、今すぐにではありません。

おそらく数ヶ月後、初めての契約書書き換え投票が行われます。そうすれば、ぼくの言う事も理解してもらえるかと」


紅葉「しかし、皆がそれで納得するとは思えないよ?」

聡太「ぼく達は忍者ですからね。言いたいことがある人とは、片っ端から語り合いますよ。この拳で」


ブルーメ「パパ、かっこいいっ!」

亀太郎「おぉ、聡太様。忍者の鏡のようなご発言」

紅葉「いや、それもう独裁者。聡太、昔はあれだけ優しい子だったのに・・・」


聡太「なははは。友達の影響ですかね。ま、冗談ですよ。きっとみんな、分かってくださると信じています。忍者だって捨てたもんじゃないって、ぼく達が証明していかなくちゃいけないんです。

だから、ぼく達は簡単に諦めるわけにはいかないんです!」

紅葉「ほんと。あの小さかった聡太が、大きくなったもんだわ」


亀太郎「お嬢様・・・聡太様のお姿など、一度しか見たことはなかったはずでは・・・」

紅葉「亀太郎!そういうことは言わなくていいの!」





茜「これで、終わりよっ!」

呉羽「ま、まいった!」


都「ほぉ。呉羽ちゃんに勝ちおったわ」

雅「都様の体の力の修行にあたしの術が加われば、当たり前ですよ」


呉羽「雑賀雅!約束通りこの娘と手合わせしたよ!私にも『非恋ひれんの術』を寄越しなっ!」

雅「あんた、それが人にものを頼む態度かい?」


茜「ねぇねぇ呉羽さん。呉羽さんがその術使おうとするのってもしかして、平八さんを忘れたいから?」

呉羽「は?え?なっ?何を言ってるのかねぇこの娘は」


雅「おや。それは聞き捨てならないねぇ。

あんた達!手合わせは一旦中止だよ!これから女子会に突入するっ!」


「「「「はぁーーいっ!」」」」

(『非恋の術』契約のために茜との手合わせを待つ女子忍者一同の声)




愛具凛あぐり「兄さん、ただいま」

神楽かぐら「愛具凛っ!お前、今までどこに行って――――ん?その男は誰だ?」


ゴウ「突然失礼。妹さんを長くお引き止めして申し訳―――」

愛具凛「兄さん。私、この人と結婚するわ」


ゴウ&神楽「はぁ!?」


神楽「おい!どこかで見たことある気のするオッサン!人の妹になに手ぇ出してんだよ!?年を考えろよっ!」

ゴウ「えっ、いや・・・え?結婚とか聞いてないんですけど?え?」


愛具凛「酷いわゴウ様・・・私を傷物にしておいて・・・」

ゴウ「いや、それは修行で―――」


神楽「てめぇこの野郎っ!表出ろっ!サシで勝負だっ!」

ゴウ「いや、お兄さん、少し落ち着いて―――」


神楽「てめぇに義理兄さんと呼ばれる筋合いはねぇっ!!」

愛具凛「ゴウ様、頑張って!」


ゴウ「えぇ・・・」




オウ「ん?今日はゴウちゃんは・・・?」

琴音「グリと出掛けたわよっ!それよりオウさん、ちゃんと手を動かして!ただでさえ裏切り者扱いで雑賀雅から余計な書類整理押し付けられているのに!」


オウ「いや〜、コトちゃんが居てくれて助かるわい。忍者の記憶を保ちながら力を失っている者などそう居ないからなぁ。

どうだ?このまま協会で事務員として働かないか?」

琴音「んなこといいからさっさと働けっ!!!」


ユキ「なんで僕達までこんなことしなきゃいけないんだよぉ」

ドウ「ユキ、我々は協会の監視下にあるのです。このくらいは仕方ありません」


オウ「左様。それにお主等には、捨て忍―――ではなかったな。『黒き力を操りし忍者ニューシノバー』が現れた際に出張ってもらわなければいけないからな」

ユキ「ねぇ〜。その中2もびっくりな名前、いい加減どうにかならないのぉ?」

ドウ「名付け親の重清君が、頑として譲らないらしいですよ?」


琴音「無駄口叩いてないて働けっつってんでしょうがっ!!それに、重清君の考えた名前に文句あるの!?」


オウ&ドウ&ユキ「すんませんっしたっ!!!」

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