第17話 特殊任務~異世界へ出発 後半

次はここ最近知り合った。スレインという男だ。


やつには錬金術の基礎を教わった。師匠には俺が作った特殊な反応を起こす石を渡しておこう。




俺はスレインの住む錬金塔の扉を開ける。扉の前には複数のゴーレムがいるがスレインの弟子の俺には攻撃しない。ちなみに俺に付いてきたリンナとアリサには容赦なく攻撃していた。





「師匠・・・まだ研究してたのか・・」




「あぁマサトか・・・マサトが作ったこの水すごいぞ、触れたものの持つ効果を一時的に倍にするんだ!


これを調合過程に混ぜ込むと従来のものの倍の効果を永続的に発動する!!!!たのしいなぁ!!」




俺が遊びで作ったものの効果がすごかったらしく若干おかしくなっている。普段はもっと落ち着きのある人なのだが・・・




「師匠、俺地上に行くから・・・世話になったな」




俺の言葉を聞くと先程までテンションの高かった師匠は落ち着きを取り戻した。




「そうか・・・寂しくなるな・・短い間だったが僕も世話になった。これは礼だ。」




そう言うと袋を渡してくれた。ありがたい。師匠の渡すものだ普通の袋ではないだろう。




「俺からも礼だ。この石・・・」




最後まで言う前に俺の手から石を奪い去る。



「おおおおおおおおお!!なんだこれ!すごいぞマサト!やはり君は天才だ!地上なんかに行くな!僕と暮らそう!!研究しまくろう!!楽しいぞ!文字通り世界を変えるんだ!」




猛烈な勢いで俺にハグしてくる。ちょ・・・苦しい





「師匠離れてくれ、俺にBLの趣味はない。すまんな」




呆然とする師匠だがすぐに研究に戻っていった。あれはこっちの話を聞かないときの師匠だ。


俺は塔を出る。するとゴーレムに叩き潰されたリンナとアリサがいた。




「お前ら風引いてるんだろ?早く休め・・・仕方がないな」




俺は強化魔法でアリサをおぶってリンナをお姫様抱っこして、書庫まで運ぶ。


寝言で俺の名前を言っていたがそんなにスレインのところに行くとき置いていった事を起こっているのか・・・まぁ当分合わないし良いか・・




最後はダリウスだ。まぁ剣をくれたし、しばらくいなくなるんだ。挨拶は必要だろう。




以前ライラから聞いていたダリウスの鍛冶場へ向かう、ダリウスの鍛冶場に来たら昼から酒を飲んでいる。




「おい。酒臭いぞ、ダリウス」



「おう!マサトかぁ、どうだお前も酒一杯、行くか?」



「いや良い。俺、地上に行くから世話になったな、」



ダリウスは驚いた顔をする。



「そうか・・なんかお前ずっといた気がするな、これ持ってけ」




そう言って投げてきたのは砥石だった。




「俺が本気で作った砥石よ!これがあればどんなにボロボロな剣でも新品になる。大切に使え」




おお!これはありがたい持っていこう。さてと・・・挨拶も済んだライラを探そう。


先程書庫に戻ったときは、いなかった。




しばらく探していると、ライラと男が話しているのが見えた。


盗み聞きしてみよう。




「・・・・お前みたいな人間がこんなところにいるなって言ってんだ。存在自体がカスな人間はさっさと地上に行け。目障りだ。」




おいおい、めんどくさいやつに絡まれてるじゃん。俺はライラの元まで走り手を引いてその場を離脱した。


あの訳のわからないやつは、なにか喚いていたが無視した。




「助けてくれてありがと」



ライラは頬を染めながらそういった。




そしてそのまま、アスタルテの部屋まで来た。




「もう挨拶も終わった。地上に送ってくれて、良いぞ?



「ん。じゃあそこの魔法陣に乗って、はい送るよ~」



次の瞬間景色が変わり、地上に来た。ここが、ディセント!魔物がいっぱいだな。


俺たちは魔物の集団の中にいた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る