第15話 発覚!リンナの弱点
次の日書庫でダラダラしていると、いつか出会ったドワーフ神とアリサが来た。
「お?アリサがここに来るなんてどうしたんだ?」
「う、うん・・・マサトがリンナと同居してるって聞いて気になって来ちゃった。」
そう恥ずかしそうにモジモジしながら答えた。
なるほど・・・わからん。こちらをボーッとした顔で見るドワーフ神の方を“おい、お前なにしにきた?”。という目で見た。
「儂は、お前さんに剣を届けに来たんじゃ」
不気味なことを言うドワーフ神、誰の回し者だ?
「いやそんなもの頼んでないぞ?」
急にぽかんとした顔をするドワーフ神、何だその顔ぶん殴ってやりたい
「主聞いてないのか?ライラという娘に頼まれたのだが?」
ドワーフ神とリンナの後ろの扉が開き、ふらりとライラが入ってきた。
「あ!ダリウスさん探しましたよ!ここにいたんですね。正人くんの剣どうなりましたか?」
どうやらあのドワーフ神の名前はダリウスというらしい。ライラは相当ダリウスを探したのだろう。そういえば朝からいなかった。
「ああ、これだ、ライラさんよ、そこのマサトに話していないだろ?何だお前?みたいな目で見られて困惑したぜ」
ライラが申し訳無さそうに謝っているのを横目にダリウスから剣をもらい試し振りしてみる。
良い剣だ。俺が使いやすいように調整されていて最適な長ささだ。剣を鞘に収めお礼を言ったら満足そうに帰って行った。
するとぐるぐるぐるとお腹が鳴る音がする。音をがした方を見ると顔を真赤にしたライラがいた。
え!今のライラ?そうか・・・
「お腹すいたな!どうだ?ライラ?なんか食べに行こう!な?」
きっと恥ずかしいだろう。そう思って優しく接した。ライラが恥ずかしそうに了承したので外食に行くことにした。
「で?なんでお前ら一緒に来たの?」
俺の目の前にはリンナとアリサがいた。なんでついてきたこいつら、引きこもりじゃないのか?
「いやいや、マサトお金なんて無いでしょ?おごってあげようと思って!」
「そうそう!私も奢ろうと思ってきたの!」
なるほど・・・金か、まぁ持ってんだけどな実はアリサとのデートのあとそのまま書庫に帰るのが何となく恥ずかしかったので、お金稼ぎに街に出たのだ。
強化収納魔法を使いポイ捨てをできないようにするというバイトのようなことをしてきた。
「そうか、いらんな、金ならある50万ゴッツほど、だから帰って良いぞ!」
「へ?50万?何したの?犯罪?掴まれカス!」
リンナが殴ってきたので避けた。反撃の必要はない!なぜなら俺の背後は壁だからだ。
思いっきり壁と殴ったリンナは痛みで撃沈。ライラが光魔法で怪我を癒やしている間に説明をすることにした。
「昨日稼いだんだよ。ほらアスタルテっているだろ?あいつのところに押しけけて街の掃除するから金くれって」
「族じゃん、捕まれよぉ」
痛みでリンナは半泣きになりながらそう言った。あれ?ライラさん?回復させてあげたんじゃないの?
「マサトを傷つけるやつは誰だろうと許さない」
そうきっぱりとライラが言う。普段のふんわりした雰囲気はどこかへ行き、冷たい目がリンナへ向けられている。
「わからんけど治してやってくれ」
俺がそうお願いすると普段の目に戻った。なんだ?今のライラは・・・
結局みんなで料理店に来てしまった。好きに選んでくれと言ったせいでみんな遠慮なんてなく食べていた。特にライラだ一人で10人前は食べているんですケド
「お、おい?ライラさん、君どんだけ食べるの?ねぇ!もういいよね!ここ高いんだぞ!」
「大丈夫!まだ行ける!」
「「「まだいけるじゃないんだよなぁ」」」
その日ライラは50万ゴッツの食品をすべて食べつくした。
昨日までは俺より少ない量しか食べてなかったと思うんだけど?
なんでだ?
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