ドンカン?私ですか?

「お、覚えてろよ!!」


ギルドリーダーは捨て台詞を吐いて逃げていきました。


「メアリさん、怪我は無いですか?」


「は、はい。ありがとうございます!

あの…ネイトさん、その剣は…?」


「人形使いから、剣士にジョブチェンジをしたんです。」


「ジョブチェンジ!?」


穏和なネイトさんが剣士……なんだかとっても意外です!


「何かきっかけがあったんですか?」


「えっ!?そ、それは……」


私がそう聞くと、ネイトさんは顔を赤くして視線を泳がせています。


「(『貴女を守るためです』って言うんだ、ネイト=オブシディアン…!!)

あ、貴女を…!!」


「ネイト。」


またまたネイトさんのお話を遮ったのはマーガレットさん。

ネイトさん、いま何かを言いかけたような………?


「無事ジョブチェンジが済んだ様だね。

よかったよかった。」


「…マーガレットさん、わざとやってます…?」


「はて。なんの事やら。」


マーガレットさんは楽しそうに笑っていました。


「あっ、二人だけ何だか楽しそう!

ずるいです!

私もまぜてください!」


「メ、メアリさん…」


「…くくくっ…本当に鈍感な娘だねぇ。」


「ドンカン?私ですか?」


私は首を傾げました。

何がでしょうか?


「ま、ひと段落ついたってことにしておこう。

明日からまた頑張るんだよ。」


「「はい!!」」


私とネイトさんは、元気よく頷いた。


「(早く魔力のコントロールを覚えなきゃ!)」


私はそう、改めて意気込みました。


続く

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