追憶の向こう側

Nova

星の英雄

人間を飛び越えた

遥かなる星の導きにより

一羽の鷹は

語り継がれる神話となった


矛盾に足掻き

弱さに挫け

裏切りに悶え

力に喘ぎ

  

己の無力さに溺れ


他人の熱に焦がれてもなお拒み

孤独を貫く銀狼の遠吠えさえも


お前の行く手を阻みはしない


燃える朝日を目の前にして

白銀の月を頭上に抱き

星冠を掲げ持つ英雄よ


全てを超越した先の風景は

いかに不毛に映るだろうか


その片翼を犠牲にしては

見も知らぬ他人のために

己を顧みることさえない


お前がいかに人を想おうとも

人はお前を想いはしない


それでもなお

お前は

その身を散らして飛ぶのだろうか

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