異世界喰らいの魔女エカチェリーナ
くもかげ
第1話 腹が減っては生きてはいけぬってね
ここがどこかって? あたしの書斎よ。円形の部屋の壁全部に本を敷きつめたこの秘密基地スタイル、完璧でしょ。
この本全部に、色んなところであたしが集めた
「あー! お腹空いた!」
地球のデパートで買ったこのソファ、中々快適。でも、今はそれどころじゃない。空腹よ。集めた
「めんどくさ……でも集めに行かないとあたし死ぬし」
この宇宙のどこかにある、あたしがいる星。この部屋の外は荒野だらけ。あたし以外生き物はいない。だから
あたし自身の記憶は食べることが出来ないし、美味しい
「行くしかないわね……死ぬのはやだし」
一番手っ取り早く
あたしは部屋の扉を開けて外に出た。青空にこの星でただひとつの部屋に続く白い扉だけが取り残される。見飽きた荒野の乾いた大地に放置していた円盤型の小さな宇宙船に、あたしはさっさと乗り込んだ。
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