件名:Re:Re:Re:Re:元気だよ〜 🤗

返信遅れてごめんねー。いろいろあって。


えーっと、これ言うとすんごい引くかもしれないんだけど、ゆきちゃんには正直に話すね。


デリっくんに殴られたの。

子どもたちと、例のハレルヤの歌を合唱してたらさ、デリっくんが「うおーっ」みたいな?大声上げて突進してきて、気い失うまで殴られた。あのデリっくんがだよ?! 


いやもう、痛いっていうかさ、びっくりして。抵抗するとか、子どもを守るとか考える暇もないくらい突然だったよ。


気が付いたら夜で、自分の鼻血が、こっちがビビるくらい大量に絨毯のシミになってて。鏡見たら顔わかんないくらいだったよ。いや、ごめんねグロくて。


子どもたちは、自分たちの部屋の二段ベッドの上の段で抱き合って寝てたよ。怖くて動けなかったんだろうね。


まあ、とりあえず逃げようと思ってさ。着の身着のままでもよかったんだろうけど、ママの習性っていうの?条件反射?よくわかんないけど、着替えとか水筒とかおやつとか、一応ボストンバッグに詰めてさ、デリっくんに気づかれないように、子どもたちを起こして家を出たよ。


車の運転とかもう何ヶ月ぶり?て感じだったから、バッテリー上がってないか心配だったけど、なんとか大丈夫だったよ。許可証もなく車の運転とかしてたら、警察に尋問されるからドキドキだったけど、まあ警察に行く手間が省けるかなぁなんて思いつつ、でもちょっと尋問されるのは怖いなぁとか思いながら運転したよ。


いつもうるさい子どもらが、ずーっと無口でね。ラジオの音楽でごまかしたよ。車出したけど、どこに行くあてもないから、どこ行こうかなぁーととりあえずその辺をぐるーっと回ったけど、誰も尋問とかしないの。どこも無人でなかなか不気味だったよ。この世の終わりみたいな。警察だって人手不足なんだなと実感したよ。


もう、しょうがないから自分で警察行こうかと思ったときに、やっと呼び止められた。「そこの車止まりなさい」って。「許可証を見せなさい」って言われて車の窓を開けたら、宇宙服みたいなのを着た人が懐中電灯で車内を照らしてびっくりした。私の顔見てめっちゃ引いてた。


なんて言っていいかわからなくてさ、「許可証は持ってません」て言ったの。そしたら、そのお巡りさん、結構いい人だったみたいで、宇宙服みたいなの着てない婦警さん(かな?)連れて来た。たぶん、一回ウイルスにかかって治った人だね。


その女性、私の顔見てにっこりして「もう大丈夫ですよ」て言ったんだよ。「大丈夫ですか?」じゃなくて。私、それで涙腺崩壊しちゃって。それで私何て言ったと思う?自分でも驚いたんだけどさ、「夫を助けてください」って言ったの。


そしたらね、ずーっと無口だった子どもたちが二人とも、車の後部座席から「お父さんを助けてください」って言って泣くんだよ。私たち親子三人で泣きながら「夫を助けてください」「お父さんを助けてください」って、大声で繰り返したんだよ。


そしたら、その婦警さん(って今はもう言わないのかな?)も泣いちゃって。

車のドアを開けて私を抱きしめてくれた。隣にいた男性の警官が一応止めたんだけどね。泣きながら「もちろんです。もちろん助けます。」て何回も言って抱きしめてくれた。


私、自分の家族以外の人から抱きしめられたの、何ヶ月ぶりだろうって思った。そいで、デリっくんのこと、もう何日も抱きしめてあげてなかったって気づいたよ。子どもも怖がって近付いてなかったから、もう一週間くらい、デリっくんは誰からも肌を触ってもらってなかったんだよ。


それが、申し訳なかったとは思わない。防衛本能みたいなものだったからね。あの頃のデリっくんは、何してもおかしくない感じだった。ただ、もっと早く警察に行けばよかったとは思う。


子どもってすごいなと思うよ。ちゃんと誰が一番弱ってるか分かるんだね。誰が一番助けを必要としているか。「お父さんを助けて」って言える子でよかった。私も「デリっくんを助けて」って思えてよかった。こんな状況でも、あの婦警さんみたいに、他人のために涙を流せる人に会えてよかった。あの婦警さんだけじゃなくて、本当にいろんな人に助けてもらったんだよ。本当にありがたいよ。


今はもう大丈夫だよ。デリっくんは保護されたし。今は親子三人で家にいるよ。まあDVだからまた一緒に住めるかどうかはわかんないけど、そのうちフェイスタイムかなんかできるかもしんない。


まだまだこっちの状況はキツいけど、なんとかやってます。長文でしかも重い内容になってごめんね〜。ゆきちゃんたちも、元気でね。キャンプの写真、楽しみにしてます。


ミミより

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