女装っ子バンパイア女子高に転入してハーレムを築き上げる。5人の妻と共に結婚式で着るウエディングドレス

さかき原枝都は(さかきはらえつは)

第1章ラブリーな女の子実は吸血男子だった!!

第1話 プロローグ 転校先は女子高だった

青く澄みきっった空に少しひんやりとした秋風が僕らを包み込むこの季節。

僕は最愛なる伴侶との結婚式を挙げた。


誓いの言葉を僕は伴侶に捧げ、その証を伴侶の左の薬指にそっとはめた。


「それでは祝福のキスを」


始めに、第一の妻へ、次に第二の妻、第三の妻、第四の妻、最後に第五の妻。


そうなのだ。僕は5人の妻を娶り結婚をしたのだ。

5人が着飾った白く輝くウエディングドレス。


そして彼女たちの前に立つ僕の姿も、純白のウエディングドレス姿だった。


彼女達は僕の前にひざまつき新たに僕に誓う。


「我が愛しき主なる真祖『飛鳥景あすかけい』様。なんじにこの身を捧げこの純血を分かち合う事を許したまえ。我の生涯をなんじに捧げ生涯の伴侶とし、汝に仕える事を誓う」


「汝の願い我が承諾する。汝らを我が伴侶として迎え入れる」


そう僕は吸血鬼の第3世代の真祖なのだ……。

自分でも言うのも恥ずかしんだけど。僕は可愛い女の子として今ここにいる。






「はいはい、みんな静かにホームルーム始めるよ」


 騒めく朝の教室。その生徒たちを静め、各々の席に座らせる担任の宮間なつみみやまなつみ。28歳独身。


 大人の色気とそのボディースタイルは、もしここに男子生徒がいたら、間違いなく虜になるだろう。


 タイトスカートから延びる2本の美脚は8分丈の黒ストッキングに覆われ、スカートの裾から時折のぞかせる彼女のその生の肌がチラチラとこの目を奪う。


 もっとも下半身ばかりに気を取られていては行けない。


 その豊満な胸は押し付けるブラがこんもりと彼女のバストを上えと押し上げ、その峡谷は深くそして優美なものだった。


 思わず、牙が自然と生えてきそうになるのを、じっと我慢しながら僕は自分の名前が呼ばれるまで、教室の外の廊下で待っていた。


「今日は転校生紹介するよ。さ、入っておいで」

 先生の合図が来た。


 教室のドアを開けると、一気にあの甘すっぱい香りが僕の鼻孔を刺激する。

 一斉に彼女たちの視線は僕に注がれる。


 この日に合わせて、髪を少し短めに切りそろえて来た。


 赤茶けた髪がちょっと気になるところもあるけど、これは地毛だ。染めている訳ではないのだ。父親がヨーロッパ方面の出身だからだ。母親はれっきとした日本人だ。しかしちょっと難のなる母親であることは、今はまだ触れないでおこう。


 前髪をネコピン(猫のマスコットが付いたピン止め。意外とお気に入りのピン止めなのだ)で止め、おでこを少し出してきた。


 前髪をそろえるのに失敗したからだ。


 それと、彼女たちから時折聞こえる声。


「あ、可愛い」


 そう言ってもらえると何となく嬉しい。


「それじゃ、みんなに挨拶して飛鳥さん」

「はい」

 黒板に「飛鳥景あすかけい」と書き


「今日からお世話になります。飛鳥景ですどうかよろしくお願いいたします」

 ペコリと頭を下げた。


 この教室の中の視線が熱い。


「声、可愛い」

 ああああ、やっぱり正体を隠して正解だったんだ。


 僕は女の子なんだよ。

 うフフフフフフフフ。


 それにして、美味しそうな子達ばかりだなぁ。いいなぁ、いいなぁ早く吸いたいよう!!


「ゴクリ」とつばを飲み込む僕、いいえ


 私、ケイちゃんなのです。

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