第1話

 あの時、ノエル様に言われるがまま預言の魔法を使い、2週間先の場所をみた。そして現在その場所に来て預言の魔法を使う。




 俺はノエル様と契約した。ノエル様は未来を見る神である。でも預言者とは本来神と人を仲介する役割。そのため預言の魔法を神がいる近くで使うと契約している神ではない神とも会うことができる。




{今呼んできますね}




{ありがとうございます}




 俺はそう言われて少し待つすると。




{始めまして。アマテラスと言います。あなたはどのようで私を呼んだのですか?}




{始めまして。クリス・ペテロと言います。私は預言者です。ノエル様の加護を使い、いろいろな未来を見たいと思っています。ですが一人では何もできない。それが今の俺です。なのでアマテラス様の加護を私にも分けてはいただけないでしょうか?}




 神に向かっておこがましいことを言っているのはわかっている。だけどもうこれしか方法はないと思った。冒険者にならなくても、今の俺では何もできない。だから...。




{いいですよ。神とは誰しもを愛するのが神です。あなたは神に選ばれし存在。断る理由がありません}




{あ、ありがとうございます}




 アマテラス様がそう言うとおれの中にスーっと入って来た。




{今。私の一部をあなたに入れました。これでコピーという魔法が使えると思います}




{ありがとうございます}




{ではまたどこかで}




{はい。本当にありがとうございました}




 アマテラス様から魔法を授かったので、森に入る。するとすぐにガーゴイルと出会う。ガーゴイルは俺に向かって石化ロックの魔法を使ってきた。うまくよけきれたが、俺が先程いた場所は石になっていた。




「落ち着け。落ち着けば何とかなる」




 俺はすぐに預言の魔法を使いここから数十秒先までの未来を見る。それと同時並行でコピーの魔法を使う。




 預言のおかげでガーゴイルの動きが分かり、どこにどのように魔法を使ってくるかが分かったので、その瞬間を逃さずにコピーを使ってみた。すると頭の中に石化ロックの詠唱構造が入ってくる。




 俺はすぐガーゴイルに石化ロックを使ってみる。ガーゴイルが石になっていくのが分かる。




 もしかしてだけど預言者って底辺職業じゃなくて、最強職業じゃないか? 




 今俺が使える魔法は預言、コピー、石化ロックの3つ。石化ロックを覚えた時俺は思った。預言とコピーをうまく活用していけば無限に魔法を覚えられるんじゃないか? 魔法だけじゃない。剣術や鍛冶、料理だってこの魔法があれば覚えられるかもしれない。




 なのになんで今現在は底辺職業だと思われているんだ? 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る