結論から言うと、現代空手は護身にはあまり向いていません。

理由はスポーツ化したからです。

言うまでもなく、スポーツにはルールがあります。必然、練習はルールに沿ったものが中心となります。

普段、正々堂々と戦う練習ばかりしているスポーツ選手に、いきなりルール無用の残虐ファイトができるでしょうか?

できる人もいるでしょう。

あるいは、正当技だけで押し切ってしまう人もいるでしょう。

でも、そういう才能のある人は、そもそも襲われる可能性が低いのです。襲われやすいのは、才能のない者や腕力が劣る者なのです。

力の弱い者が使えてこその護身術ですから、スポーツ化した現代空手は護身のための武術とは別物と言わざるを得ません。

それでも、何も習っていないよりはマシかと言ったら、それも微妙なところです。

「生兵法は怪我の元」という言葉もあります。護身目的で現代空手を習うのはおすすめできません。

では、どんな武術が護身に向いているかと言うと、筆者が知る限りでは「少林寺拳法※」「合気道」「太極拳」、そして「古流空手」です。

(※注：中国武術の「少林拳」ではなく、日本の「少林寺拳法」です。両者は名前は似ていますが別物です)

このうち筆者が習ったのは「少林寺拳法」と「太極拳」ですが、話が長くなるので詳しくは機会があればということで。

とにかく、現代空手はどちらかと言うとスポーツであって本格的な武術ではありません。元々肉体の強い人間でない限り護身にはなりません。

最後に。

護身において一番大事なのは、そもそも危険な目に遭わないようにすることです。

第二に、危険な時は逃げることです。

戦うのは、あくまでも最終手段です。

そういった意味では、武術はさほど重要ではありません。

現代日本のように比較的平和な社会であればの話ではありますが。

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