第297話 魔王の名は『ルシフェル』
アポリュオンは魂が抜けた
葵巫女の亡骸を抱き抱え
大陸ギホンを出発し
ルエラ民族2万人を引き連れて
大陸エデンに向かった
その頃
暗黒の魔王が封印されている
第Ⅳ大陸アシュルにおいて
かなり大規模な地震が起きていた
葵巫女とアポリュオンの戦いを終えて
葵巫女が十字架にかけられ
多くの血が流された事で
封印されていた魔王の力が
徐々に解放されつつあった・・
◆
魔王の名は『ルシフェル』
かつて全天使の首領であり
『光をもたらす者』であったが
神に反逆し「堕落の明星」として
追放された存在である
「まずい・・・
魔王ルシフェルの力が
徐々に強まってきている!
しかも・・・
世の終わりのカウントダウンが
始まろうとしている・・・
葵巫女が命をかけて
私にかけられた
『ルシフェルの呪い』を
解いてくれたが・・
魔王ルシフェルの力は
非常に恐ろしい・・
この世を滅ぼす力があり・・
人類の魂に死の刻印を植え付け
破壊へと導き
永遠の滅びへと魂を誘う・・
急がなければ・・」
◆
アポリュオンは、神より
神具『モーゼの杖』を預かっており
使用する許可が与えられていた
本来神具は
巫女にしか扱えないが
アポリュオンは初代巫女の妹であり
妖精族の族長の経験があり
古の秘術を熟知しており
2000年の経験と
深い知識を兼ね備えていた
この危急の状況を脱する上で
アポリュオンは
葵巫女に次いで
もっとも頼りになる存在である!と言えた
◆
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