第267話 第4の神具『聖光の盃』②

王宮内の惨劇が行われる前

未来予知ができる宮女が

密かに逃げ出す事に成功し

急ぎ助けを求めて

カナンの地にいる葵巫女の元へ向かっていた


「助けて・・このままでは

みんなが!殺されてしまう・・

バラク王はもはや人ではない・・

人の血を欲しがる悪魔に変貌してしまう


巫女様・・巫女様に早くお会いしなければ・・

アーサー国は滅んでしまう!


数々の神災を起こされた巫女様なら

私達を!この国を!!

救ってくださるに違いない!!


早く!!

急がなければ・・」


◆◇


「ありがとう!

あなたの知らせによって

多くの命を救う事ができるでしょう!


あなたはここで

ゆっくり寛ぎ

あとの事は私に任せて」


葵巫女は宮女を休ませるよう指示した



「人の血は尊いもの

今・・王宮で悲惨な惨劇が

なされようとしている!


早く手を打たなければ

大変な事になります!


族長アロン!

至急王宮に向かいます!


これからバラク王によって

アポリュオンの最悪な魔具が

使用されようとしています!


バラク王を止めなければ!!」


葵巫女は急ぎ

王宮へ向かった



するとバラク王が

盃に溢れる「黒雫」を口に含む瞬間であった


葵巫女は

巫女ヴェールを外すと

第2の聖典を手にしてから

さらに高まった自身の潜在能力

『巫女覚醒』を発動した!


「神よ!

これから王宮内で悲惨な惨劇を回避する為に!

我に力を与えたまえ!!!」


すると葵巫女より

太陽のごとく眩い聖なる光が放たれ

王宮を包むかのように

大気の発光現象が生じた


バラク王の動きが一瞬停止し

『暗黒の盃』の「黒雫」が浄化されると

地に落ち砕け散った!


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