第262話  第三神災 「ブヨとアブの群れ」②

カナンの地の周辺は

ブヨとアブが密集しており

派遣した第1陣の兵士達は襲われ

錯乱状態になり、僅か数十分で

全滅してしまった


「バラク王様・・・

派遣した軍隊が全滅しました!」


「何だと!

では第2陣を派遣せよ!」


30分後、報告があり


「バラク王様

派遣した第2陣も全滅しました!」


「第2陣までもが?

では第3陣は倍の兵士を派遣せよ!」


30分後、報告があり


「バラク王様

またもや兵士が全滅しました!」


その後、第7陣まで

すべて全滅してしまい

ブヨとアブはさらに

アーサー国全土を覆っていった!


「ヤバい!非常に危険な状態だ。。

このままでは

かなり大変な事になるぞ!!

どうしたら良いのだ!

困った・・困ったぞ!!

至急、呪術者たちを集結させよ!」


◇◆


「バラク王様

その後、我ら呪術者も

カナンの地に出向きましたが

近づく事すらできません!


ここはアポリュオン様に・・・」


「バカを言うな!

あのお方は

私の意志でお会いするなど・・・

決して出来ない!

非常に危険なお方・・私の命が危ない・・」


「兵士派遣が適わないなら・・・

私自ら出向くしかなかろう!

すぐに馬車を用意せよ!」

バラク王は急ぎ

カナンの地へ出向いた!


しかしブヨとアブの密集地帯に来ると

予想以上に密集しており

前に進む事ができず

バラク王が乗っている馬車の馬達は

驚き混乱し、ひどく暴れだした

そして馬車は横転し

バラク王は地に投げ出されてしまった!


「何が起こったのだ?」

バラク王が起き上がり

前方を見上げると

そこに葵巫女が立っていた!


「バラク王よ!

リエラ民族を解放しなさい!

このままではブヨとアブが地に満ち

全作物が食い散らかされ

大きな被害を被ります!」


「・・・・・・

分かった!

私が間違っていた!

すまない・・・明日だ!

明日、奴隷達を解放する事を約束する!

必ずだ!!」


「約束ですよ!

必ず約束を守ってくださいね!」

葵巫女が祈ると

南風が強く吹き、アーサー国の

アブとブヨは全て吹き飛ばされてしまった!


しかしバラク王は

息つく暇ができると

またもや葵巫女との約束を守らなかった

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