第235話 砂漠の町ヌドシャン①

その頃スンツヴァル王都において

原因不明の発熱の患者だが

突然回復者が続出した!


恐らく勇者ラックが

秘宝『黄金の王冠』を入手し

葵巫女が巫女勇者に覚醒した事により

悪根の呪縛が弱まったことが

状況の好転に繋がった!


しかし唯一回復しない者達がいた

それはMIKOハウスのメンバーであり

12使徒のアニーとデル兄弟

シズとヘルド姉妹である

咳と痙攣があり

全身の発疹が酷くなり


巫女治療院の医師の見立てでは

予後3か月と言われている


葵巫女が王都を出発して

早1か月が経過しており

あと2か月以内に帰還しなければ

彼らの命はない!


スンツヴァル王都と

ギルデロイ王都は同盟を結び

全面的な協力を締結しており

密かにアーサー国に

援軍を多数派遣していた


一方クリス王子とヒナタ

アーバス隊長達は

既にロック港を出港し

アルラ海とピスガ海を航海し

アルラ海の南東にある

ムクキジル砂漠の町ヌドシャンへ到着していた


しかしそこにも葵巫女が訪れた形跡はなく

クリス王子達は焦りを感じていた


「葵巫女様・・・

ご無事だろうか?

リヴァイの帆船に拉致されて以降

消息を途絶えている・・


一体どこにおられるのだ?」


「クリス王子!

水を持ってきましたよ!

少し休憩しましょう!」


「ありがとう!

ヒナタさん

しかしここは暑い町ですね!


砂漠の町ヌドシャンは

日干し煉瓦でできた土色の家が多く

住民は100人足らずの

とても静かな町だ


「しかしこの町は

まるで他世界から

忘れられたような雰囲気があり

遠い昔から、まるで時間が止まっているようだ・・・


町中にはラントゥ低地から流れてくる水が

水路に沿って流れ込んできており

砂漠の町での典型的な水路システムが

確立されていた!


「住みやすそうな町ですね!」


「葵巫女様の情報がないか?

住民に聞いてみましょう!」


◆◇


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