第218話 軍団長リヴァイ②
明朝、軍団長リヴァイが
大陸ビジョン北
アイアン峡谷に軍を差し向ける前に
総軍司令省の第2軍団長を
我らの味方にする必要があります!
第2軍団長の名は確かエルヴィン
古参の団長であり・・サイカさんの・・」
「何故ご存じなのですか?」
「葵巫女様!
私には優秀な部下がおり
どのような情報も入手できるのです!」
「そうですか・・
あの者なら・・・きっと
サイカの今の姿を見たら
協力を惜しまないでしょう!!」
「それからもう一つ
どうしても入手したい情報があります
私の部下でも手におえない
極秘情報を入手したいのですが
カール皇帝に
協力して頂きたいのです!」
「どのような事ですか?」
◆◇
「・・・・・
それは・・
かなり厳しい・・
しかし私は葵巫女様は
弟サイカを立ち直らせ
私を悪根の呪縛から
解放してくださった!
そして今回
カーメルタザイト鉱石で
得られる莫大な資金を
貧民層と子供たちの為に
用いてくださるそうですね!
本来、皇帝である私がすべき事を
葵巫女様が救いの手を
差し伸べて下さった!
だから今度は私が!
恩義を返す番です!
葵巫女様が必要とされる
情報を必ず入手して見せます!」
「カール皇帝!
ありがとうございます!
しかし軍団長リヴァイは
かなりの難敵・・・油断大敵です!
だからカール皇帝に
特別な祈りをさせてください!」
カール皇帝は葵巫女の前に
跪き、頭を下げた
◇◆
『起源の存在なる神よ!
今!カール皇帝に
特別な力をお与え下さい!!
このギルデロイ王都の礎となり
素晴らしい国家形成ができるように!!
この国を憐み、これまで犯してきた
全ての罪を赦してください!
これからは弱者に目を向け
良識ある政治ができますように!
悪しき風習を排除し
神の御心に叶った歩みをさせてください!
明日は歴史的な戦いとなる日
軍団長リヴァイの悪根の呪縛の
影響を受けないように
聖霊の力を与えたまえ!』
葵巫女は
ラックが勇者となる
切っ掛けとなった
『巫女の聖油』を頭に注ぎかけた
カール皇帝の魂は漲り
確固たる変革の力を得た!
◆◇
その後カール皇帝は
ギルデロイ王都の名君となり
スンツヴァル王都に並ぶ
大帝国を築く事になる!
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