第184話 ラックの気持ち②

「では葵巫女様を

異性としては

見ていないって事なのかな?」


「葵巫女様は皆に優しいけれど

僕を異性の対象には思っておられないし

実際、誰の目にも・・そのようには


だからクリス王子は

大変だと思いますよ!

お二人はまだお若いですしね・・

(それに・・

葵巫女様は恐らく誰とも・・・)


「そうかな?

年齢の事を言うなら

私と葵巫女様は

同い年よ!


私は今回、使徒として

少し勇気のいる宣言をしたけど

異性には興味があるし

実際好きな人が前にいると

とても意識してしまうわ!

将来の結婚のこととか

色々想像を膨らませてしまうのよ!」


「結婚の事までですか?

エルサ王女は

とても素敵な方ですし

きっとどんな男性も

惹かれると思いますよ!」


「そうかな?

だといいのだけど・・・」

(あなたは私の事をどう思っているの?)


「ねぇラック!

あなたの好きな女性は

どういうタイプなの?


やっぱり葵巫女様みたいな

女性らしくて、可憐な方が

男性はみんな好きだよね!


そうですね・・・

確かに葵巫女様は

とても魅力的な方だけど


でも男性としては

やはり頼られる方が

嬉しいように思います!」


「つまり頼ってくれる

女性が好き!って事?」


「人に頼れる事は大事だけど

自分でできる事は

精一杯努力できる!


それでも人間は

完璧な人間はいないのだから

弱さを感じつつも、人を思いやれる

優しさを兼ね備えた人が素敵だと思います!


でも誰にも心細かったり

人に助けて欲しい!と

思う時ありますよね!


そういう時好きな人が

自分を頼ってくれて・・

一緒に力を合わせて乗り越えられたら


ふたりで一緒に成長ができる!

それが理想かな?

少しきざっぽいですね!ハハハ!」


「ううん・・

とても素敵な考え方だと思うよ!

私もそういう人と人生を共に歩みたいわ!」

(やはりラックと私は波長が合うわ

ラックが好き!

好き好き好き!!!)


「エルサ王女

もうじき到着しますよ!」


「ラックと話ができて

楽しかったわ!

時々話し相手になってくれたら

嬉しいのだけど!

どうかな・・・」


「喜んで!

僕で良かったら

いつでも声をかけてください!

エルサ王女!」


「ありがとう!ラック!」


アパレルショップに到着すると

そこには沢山の人だかりが・・・


エルサ王女は美少女コンテストで2位を

ラックは男性部門で入賞し

モデルとしても活躍し

有名になっていた為

一瞬のうちに囲まれてしまった


エルサ王女は

執事と護衛の兵士たちが

すぐに群集から引き離せたが


ラックは少女達にサインを求められ

身動きがとれなくなってしまった!


「ラック!大丈夫?」


「ごめんなさい!

エルサ王女!

すぐに行きますから店の2階で

待っていて下さい!


店長が案内してくれると思いますから!」


「分かったわ!」

(・・・・・

ラックがこんなにも

女子に人気があるなんて・・

でもこれからはラックに

誰も寄せ付けないから!!)

エルサ王女は鋭い眼光で

ラックを見つめるのであった

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