第137話 王都軍団長の拘束②

「こんな事は前代未聞だ!

我らも・・いつ解任されるか・・

分かったものではないぞ・・」

王都議員達は戦々恐々とし

これまで悪事に加担していた者達が

少なからずおり

彼らは生きた心地がしないでいた


突然の王都軍団長と

左大臣の解任に

王都議会は大変な騒ぎになっていた


◇◆


「葵巫女様!

預言者アブラハ様と

勇者ラックの使徒覇気により

裏切者を特定させ

軍団長の解任に成功し

彼らを捕らえる事ができました!」


「ご苦労様でした!

しかし反発が大きいのでは?

彼らの部下達が

黙っていないでしょう・・」


「確かに・・

しかしアダム皇帝が勅令を出し

大幅な組織改革の発表により

裏切者が属する軍団員たちは

事前に地方警備を目的に派遣させ


反乱が起こらないように

対策は練っておりましたので

ご安心下さい!


それに彼らの内多くの兵士は

悪根に染まっていない者達ばかり

他の軍団に再編成し


疑いのある者達は

「黄金の羽」妖精族の兵士達により

精神汚染から解放させ

彼らが正気に戻れるように

治療を施す事になっております!


それでも我らの動きに気付き

他国に逃亡する者達が

少なからず起こると思いますが

彼らを全て捕らえる事は

困難と言えるでしょう・・


それ故・・」


「そうですね・・

いずれ敵国の部隊に属し

我が国の脅威になる事は

予想されますね・・


しかし反乱を最小限に

抑える事ができたのは

大きな成果と言えるでしょう!


ありがとうございます!

ドルモンド候!

右大臣として

大事な務めを果たしてくれましたね!」


「とんでもございません!

私は己の責務を果たしただけです!

それに今回の成果は

勇者ラックと預言者アブラハ様の

お働きがあっての事!


しかしこれで王都内の

騒乱が完全に防げた訳ではありません・・


葵巫女様に危険が

迫らないとも・・」


「分かっています・・

引き続きMIKOハウスと

MIKOシティの警護をお願いします!」


「承知致しました!」


「ドルモンド候!

預言者アブラハとラックを

呼んできて貰えますか?

彼には直接お礼を言いたい!」


「彼らは別室で控えておられますので

すぐに呼んで参ります!」


「お願いします!」


◇◆


「ラック!

預言者アブラハ!


今回の軍団長の解任

未来予測ができる

あなたがたの功績は大きい!


大きな混乱もなく

本当に良かったです!」


「葵巫女様!

あなた様の祈りの支えがあったからです!


しかし先程右大臣ドルモンド候が

申した通り、まだまだ予断は許しません!


我らの未来予測では

さらなる混乱が王都襲う事が

明らかに予測されており

先の見えぬ暗雲が未来を覆い

元凶も特的できてはおりません


それ故これから

どのような災いが来ようとも

この国が立ち向かえるように

さらなる組織強化を行い


起源の存在;神による

大いなる力がこの国に

注がれるように!

我らを支えお導き下さい!」


「勿論です!

共に祈って参りましょう!


第一使徒ラック!

第二使徒預言者アブラハ!

これからも私に

力を貸して下さいね!!」


「はい!!

勿論です!!!」

勇者ラックが威厳に満ちた

叫び声をあげた!!


「早速ですが

あなたがたに提案があります!」

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