第131話 ヒナタの告白①

それから葵巫女は礼拝堂へ行き

心を砕いて祈り

礼拝している人々を目にし

彼らの魂が、神を求め救われていく姿に

深い感動を覚えた!


「葵巫女様だ!

巫女様が来てくださったぞ!!」


礼拝に来ていた民衆から

歓喜の声が上がった!!


「葵巫女様!

我らを悪しき混乱から

助け出してくださり!

本当にありがとうございました!


あなた様が来て下さらなければ

市街地は大変な混乱のもと

崩壊していたかもしれません!


このような危機から守り、

あなた様を遣わしてくださった

起源の存在:神に

感謝しております!


そして我々はこれから

これまでの自堕落な生活を悔い改め

全うな歩みができるようにしたい!と

心から願っております!


我々は変えられたいのです!

人生を変革させたい!!


これまで表面的には誠実な

歩みをしていた者がほとんどですが

心の中では、高慢で、弱者を見下し

自分勝手な歩みをしていました!


偽善者であったことが

最も重たい罪であると・・・思っています!


もうこれからは

偽善者でありたくない!

ありたくないのです・・・・


我々は救われた人間として

今回神から受けた恩恵みを

決して忘れず、全うに歩んでいきたい!

そう決心しております!!


我々はまだまだ弱さが多々ありますが

巫女様がこの国の救世主として

我らを見守っていて下さい!

そして我らが進むべき方向性を示し

「人生の灯」として

お導きください!」


「みなさんの心からの決意に

私は、深く感動しました!

これからも神から受けた恵みを!

決して忘れないようにしてください!


巫女府の礼拝堂はいつでも

解放されています!

人生に疲れ、神を求めたくなった時

これからも祈りにきてください!


私も可能な限り、ここに来て

みなさんと共に

神に祈っていきたいと思います!

「祈りは力です!」


これからも共に支え合う

素晴らしい社会を

築いて参りましょう!!」


■□■◆◇


ヒナタは

葵巫女と民衆のやりとりを見て

涙が止まらなかった・・・


「私はこれまで

この町の人々を恐れていた

偏見が根強くあり

私が過去に犯した過ちに対して

責められている感覚がすごくあった!


批判を受けると、心が萎縮し

心は暗く落ち込み、さらに闇の底に

自分を追いやってしまう!


それ故に私は

『この町で生きられない!』と

思うようになった!!


私は死を覚悟するほど

追い詰められていたが・・・


葵巫女様が心の闇

どん底の世界から

私を救い出してくださった!!


葵巫女様に対して

ただただ感謝しかない!


今晩、正直に皆に話そう!

覚悟を決めた!

もう迷いはない!!

葵巫女様なら、私の過去の過ちと

私の全てを受け止めて下さるだろう!


私はあなた様を

心から信頼しています!

あなたが全てです!」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る