第50話 5人の親友

リムラ村中央広場で行われていた宴会は

さらに盛り上がりを 増していた!

人々は歓喜の声をあげ 

泣く者 笑う者 

感情の赴くままに 

互いに熱く語り合っていた!


なぜならドルモンド候が

アダム皇帝より預かりし

大量の食材と多額の寄付を持参しており

これからリムラ村が

完全に復興できるように

継続的な支援を約束してくれたからだ!


しかも「赤い星」組織に

再び襲われないように

村を警護する兵士の派遣も決定され

葵巫女故郷であるリムラ村は

特別保護区域に 格上げされ

皇帝の特別保護が加えられる事になったのである!


さらにドルモンド候は

葵巫女との初めての会食に

手を抜く事はなかった!


リムラ村とガデム村の宴会とは別に

中央広場の上座にあたる場所に主賓席を設け

ドルモンド家ご用達のシェフが数人により

特別な料理が用意されていた


「ラック見ろよ!

凄い料理だぜ!」

ラックはアニーとデル、シズとヘルド5人と

葵を主賓とする宴が

繰り広げられる様子を眺めていた


「俺たちの友人である葵ちゃんが・・・

何だか別の世界の住人に

なったような気がするなぁ・・」


「ああ・・・

もうこれかは葵ちゃんとは呼べない!

伝説の救世主である巫女様なのだから!

俺たちとは 立場が違うのだ!」


「そうだね・・

何だか寂しい気持ちになるわね。。」

デルが悲し気な表情をしていた・・


「ラック!

見てみろよ!あの料理

めちゃくちゃ美味そうだな!

葵ちゃんと食べたいなぁ・・・」

(アニー)


でも・・・もう無理よね・・・

葵ちゃんとは これまで私たちと友達で

一緒に学校行ったり

放課後遊んだり クッキーを作ったり

葵ちゃんと過ごした時間は短いけれど

たくさんの思い出があるものね・・・


僕達は 葵ちゃんとの

思い出を忘れない!決して!!!!」


「葵ちゃんのこれからの人生は

巫女として 人々を救う!という

大きな使命を背負う事になるのだよね!

とても大変だと思うけれど・・


誰もかわって あげられないんだよな!!

始めて会った時は とても弱々しく・・・

僕が守ってあげなきゃ!

って思っていたけど・・・今は違う

とても大きな存在だ!!


僕達は まだ子供で

とても頼りないけど いつか絶対に!

葵ちゃんの力になれる存在になってみせる!」

(ラック)


「俺も!」アニー


「私たちもね!」

デルが今朝から親友になった

リムラ村出身であり 

葵の幼馴染シズとヘルドの肩に手をまわした


「はい!もちろんです!

わたし達はチーム葵なんだから!!」


ラック達5人は共に手を取り合い

葵に熱い眼差しを向けるのだった

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