レアドロップが大好きなゲーマーは異世界に行ってアイテム収集屋になりました。

Leiren Storathijs

プロローグ

 俺の名前は斎藤さいとう修平しゅうへい普通に学校に通っている高校二年生で、また超ゲーマーである。特に、ゲームではアイテムの収集要素が高いゲームが好きだ。


 高レベル、強い武器、強いスキルなんかより、【レア度:★★★★★★】で、限定的で、金では手に入らない努力する事で手に入れられる超レアアイテムを何十時間も掛けて手に入れる達成感が癖になる。そして使い道もわからないそんなレアアイテムを保管庫にコレクションする。売ったら次いつ手に入るか分からないからな。


 ただそんな事してるだけでキャラクターが勝手に強くなるのはまた然り。初心者プレイヤーがチャットで、『経験値稼ぎが出来るおススメの場所教えて下さい!』と来たら、必ず俺はこう返す『素材集めしてたら自然と上がるよ』と。


 俺には経験値荒稼ぎなんて興味は無い。ただ狙ったアイテムを効率よく粘る粘る粘る。全く、無心になるまで同じモンスターを狩り続ける悟りを開いた様な集中力は、疲れも忘れるから飽きない。


 しかし、そんなゲーム充実ライフは、ほんの何ら変哲もない事故で終わってしまった。


 気まぐれにコンビニに出かけようと家の外に足を踏み出した瞬間、運転ミスを起こしたトラックが誤った方向にハンドルを切り、俺の家の玄関に突っ込んで来たのだ……。


 勿論、しっかり家の鍵を閉めた直後に起きた事で、俺はトラックと玄関扉にサンドイッチされ圧死である。

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