第44話
ヒュージにより部屋からリン王女が出ていった。
立ち上がったジンとにらみ合うヒュージ、お互い魔剣と賢者の石を突き出し何時でも攻撃を繰り出せる状態だ。
賢者の石、魔力の大幅アップと魔力消費大幅削減、超高速治療に部分欠損すら再生する能力、それにどんな魔法も無詠唱で唱えることができるチート級の魔法具、これを手に入れればどんな凡才であろうが天才以上に化けることができる。
そしてジンはこんな奴だが魔法だけだと学園でも5本の指に入る程の実力者だ、そんな彼が賢者の石を所持している。
魔王の称号と魔剣を持つチートのヒュージすら油断は死に繋がる。
「称号全開解放!魔剣封印解放!」
最初から全力で戦う為に全てを開放する。
称号の開放によりヒュージの角が伸び、少し焼けた肌が黒く変色していく、背中から服を破り黒い翼が2枚生え、顔も堀が深くなり渋い顔へと変化した。そして魔剣から魔力のオーラが剣を包み込む。
「それがヒュージの本来の姿か。」
「御託はいい、一気に行くぞ!まずはここから出て行ってもらう!」
羽根を少し動かすだけでジンに肉薄し、顔面を左手で捕まえたまま校舎を突き破る。
ジンも反撃の為に杖でヒュージの腹部に触れると、触れた部分が爆発を引き起こし顔面を離してしまう。
そのままジンは魔法による浮揚で空中で仕切り直しと言わんばかりに待機し、ヒュージも体制を立て直す。
お互い先ほどの攻防でダメージを受けていない。
お互いの高魔力が鬩ぎ合う中ヒュージは校庭の避難状況を気にする。
ヒュージとしては校舎に被害が出ない場所で戦いたいがジンはそれを気にしないだろう、校庭にはまだ避難が出来ていない人が見受けられる。
このままでは大きな被害が出ると簡単に予測ができる、そこで被害が出ないようにするには戦闘場所を上に上げる必要がある。
ヒュージは羽根の力で一気に飛翔し高度を上げる、それに対し下から小手調べと言わんばかりの誘導式の魔法弾を100発打ち込むと同時にヒュージを追って飛翔を始める。
当たってもダメージが無いと確信したヒュージは高度600mで静止し魔剣を掲げる。
予想道理魔弾が全て当たってもダメージは無く、魔剣に魔力を込めると暗雲が立ち込める。
『雷龍烈』
暗雲から雷の雷龍が現れジンを襲うが魔力壁により全て弾かれ、お互い同じ高度で又も対峙をする。
だが先ほどと違うのはお互いが身体から放出される魔力量だ、高度600mでお互いに本当の戦いが今始まる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます