NOW・LOAD
枝投げワハン
バージョン1,0 夢が叶う現実
「夢が叶いますように・・・」
そんなことを思ったことはあるかい?
子供の頃は沢山の将来の夢を見つけ、大人になるにつれて、忘れたり、諦めたりしていったあの「夢」。
寝るときに見る楽しい「夢」、怖くて恐ろしい「夢」。
この人間社会は夢で溢れている。
誰もが1度は抱き、ほとんどのものは捨て去ってしまった。
そう、夢は今までは消えていくだけの希望のような空想だったのだ。
「今までは」
2035年、「夢」は現実に変わる。
株式情報会社ミライエと政府が共同開発したデバイスのよって世界は拡張された。
自分の妄想や空想が現実に変わる世界。
人は拡張世界を《
人々はより創作活動が盛んとなっていた。
日本の創作物は大ヒットし世界から一目おかれるようになった現在。
自由の主張は大事であるが公共の福祉も護るべきであるという政府からの意見を元に不快なものを通報排除するシステム《デリート》が実装された。
ある一定の人数に達した作品は消滅し、その数が一定を越える人には厳しい厳罰が行われていた。
人々はこうして創造と抹消が日々繰り返される日常になった。
そしてこれは、現在のナウロードの在り方に疑問を持っている一人の
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青い光を浴び、俺は目を覚ます。
久しぶりに実家に帰り、布団で寝込んでいたため熟睡してしまった。
今まではソファーや床がほとんどだったのだ。
仕方ないだろう?
現在の時刻は9時12分、目の横に写る光る文字列が刻一刻と時を刻む。
親は出掛けてるようでこの家には俺しかいない。
元々1人っ子であるため1人には馴れているがやはり寂しいものである。
今さらな気がするがここで自己紹介をしておこう。
俺の名前は夜鳥竜馬、今年で高校3年であるが学校には行っていない。
世間一般でいうニートや引きこもりが当てはまるのだろうか?
子供は勉強が本文であり、学校は勉強をする場所という考え方は俺は好きではない。
そもそもなぜ学校に行くかというと将来の仕事に着きやすくするためである。
すでに暮らせるだけの額を稼いでいる俺はニートではないし学校に行く必要がないのだ。
どのような風に稼いでいるかは秘密であるがいけないことであるのは確かだ。
朝起きると喉が無償に乾く。
だいたいコップ1杯分の汗をかくというのだから人間の体は不思議である。
とりあえず冷蔵庫を漁る。
ゴトッ⬅ポン酢
ボトッ⬅ドレッシング
パリン⬅醤油
どうやら我が家の飲み物は塩分濃度が高いらしい。
明らかに飲めるものがない。
割れた醤油の瓶を片付ける。
こんなの飲めるのって半魚人とかか?
俺は普通の人間なので飲み物を買うついでに遅めの朝ごはんとして外食を選択した。
ついでに割れた醤油も買い直すことにした。
ローディング・・・
外は太陽が出てとても温かかった。
もう10月だというのに気温は余り変わらないのは地球温暖化のせいなのだろうか?
財布と鍵をポケットに突っ込み、小さなショルダーバッグを背負い近くの大きなショッピングセンターに向かう。
「この時間で安くて速いのは・・・マ○クか」
目的地は棒有名なハンバーガーショップに決まった。
個人的にはもう少し中の肉が多くてもいいんだが安さの秘訣はあそこにあるのだろう。
そういえばこの間期間限定のシェイクが出たんだがあれまだあったかな?
かなり美味しかったんだけど・・・
この時の俺は油断していた。
曲がり角で誰かとぶつかった。
俺はよろめくだけだったが相手は盛大な尻餅をついた。
綺麗な銀髪にこの時期には暑そうな紫色のコートに短めの黒いスカート、
さっきまで走っていたのだろうか?
乱れた髪と滴る汗、上下する方がどこか色っぽく感じた。
「すいません、大丈夫ですか?」
相手も走っていたとはいえ、こちらに非がない訳ではないのだ。
手を差し伸べるも彼女はスッと立ち上がり頭を軽く下げてからまたどっかに向かって走っていった。
ショッピングセンターにつくと自動ドアが開き、その奥の冷気が俺を出迎える。
ちょっと効きすぎた冷房感が個人的には好きである。
フードコートに向かう途中、ゲームセンターに人だかりができていた。
どうやら格闘ゲームの大会があるらしい、その証拠に俺の仲間である廃人ちゃんが来ていた。
「よう、夕張・・・元気か?」
「おっ!竜馬先輩じゃないすか!?こんな所でなにしてるんっすか?」
こいつの名前は夕張ナナ、綺麗な茶髪を無造作にゴムで1つに束ね、ジャージにホットパンツという姿で、格闘ゲーム《ロードキングダム》で廃人ちゃんという名前で活躍している俺の高校の後輩だ。
ちなみにロードキングダムはキャラクターをすウロードで各自作って戦わせるゲームらしい。
操作とクオリティーが高い方が基本有利だそうだ。
「いや、今から飯にしようと思って・・・お前もどうだ?」
「いいんすか!?いや~、前大会でやり過ぎちゃって出禁喰らったんですけどね?行ってみたら案外バレなくてちょっと遊んでたらばれちゃいまして、先輩が来てくれてよかったですよ!あのままだったら確実に顔覚えられてたっすねー、いやー危ない危ない」
危機感が無さそうな声で話してくる。
「出禁って何したらそうなるんだよ・・・お前」
「いやー、みんな瞬殺しちゃって大会が30分で終わっただけっすよ♪」
「いや、そんなことしたらそりゃ出禁なるわ」
こいつとは絶対ゲームしないと心で俺は誓った。
まだ10時前なのでフードコートには誰もいなかった。
マ○クで適当に注文し、二人で腰かけて食べる。
二人で1000円もいかないとはさすがである。
食べ終わると同時に受話器のような形のしたアイコンが目の前に現れる。
電話ではなく音声ファイルのようだ。
宛先は三日月氷雨
『やあ、フクロウ君、今回の仕事だ、この顔の少女を拐ってきてくれ、何時もの場所で集合だ、以上』
音声と同時にターゲットである女子の写真が出てくる。
俺は急いで食べた後片付けをし、出ていく支度をする。
「先輩?急に支度してどうしたんすか?もしかして新しい仕事っすか!?」
まだ食べている夕張が聞いてくる。
「ああ、何時も戸同じいけないことだ」
口元をにやけながら俺は連絡アプリを開いたのだった。
NOW・LOAD 枝投げワハン @edanagewahann20040516
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