高校生最後の日。

つなさらだいこん

第1話

高校卒業まで1ヶ月となった今日。

そんな日でも今までと変わらず、私は時間ギリギリに飛び起きた。

急いで用意して、階段の音をわざと大きく響かせながら玄関へと向かう。



『お母さんお弁当ありがとう!』

理央りお!あと1ヶ月、朝ごはん位食べて行ける余裕を持ちなさいよ!」

『頑張る頑張る!』



ぶつぶつと何かを言うお母さんの声を背中に感じながら、大急ぎで靴を履く。

まぁまぁ、となだめるお父さんの声が聞こえた。

私はその声に強く目を瞑り、一度深く呼吸をすると笑顔を作り振り返る。



『お母さん、お父さん、行ってきます!』



これが私たち家族の日常。






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