鉄砲玉ぴちゅん
鴨川京介
01.変な夢
バシュッ
ボンッ
え?
何が?
何が起こってる?
気づいた時には高空から地上に向けてスカイダイビングの真最中。
このままだと死ぬ。確実に死ぬ。
俺はスーツを着てビジネスバッグを持ったまま落下していた。
周りを見ると光の輪のようなものが色を変えながら俺の周りをくるくる回っている。
下を覗くと、何やら戦争してるような煙や人の横たわった…
え?あれ、人が死んでるの?え?
そうこうしてる間にもうすぐ地面だ。
ああ、俺の一生ってこれで終わるのか…
みるみる地面が近づき、地面に立っている人に、このままではぶつかってしまう。
ひと?角が生えてるけど。
あっという間に激突。
体重90㎏の俺の身体は高高度からの落下で加速度を増し、地上にぶつかる寸前にいた角の生えた巨人を貫いて、大爆発を起こした。
たくさんの疑問が浮かんだが、走馬灯も見ずに一瞬で意識が奪われた。
次に気づいたのは自宅でベッドに寝転んだ状態だった。
「うわっ」
俺は跳ね起きた。
えらく寝汗をかいている。
え?今の夢だったのか?
俺はいつもと変わらない2LDKのマンションのベッドの上で一人つぶやいた。
え?俺、スーツ着たまま眠ったのか…うぉい、靴まで履いたままじゃねーか。
そんなに酔ってたか?
俺は起き上がって全身を確かめた。
「まったく、スーツがしわしわじゃねぇか…って、なんでだ?新品みたいに皺もねぇ。」
不思議に思いながらも、全身を見直したとき、左腕に目が行った。
「やばい。もう出勤時間だ。」
俺は慌てて、机の上にあったビジネスバックをひっつかんで、革靴を履き表に飛び出した。
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