クローディア・クロニクル ~少女が願った世界の破壊と終焉の物語~

アイハラシン

【序章―プロローグ―】

ACT00 とある少女のモノローグ

 みんなは、まだ知らない。

 ――この世界の真実を。

 みんなは、まだ気付いていない。

 ――この世界の終焉を。


 けれど。

 それでいい。

 そのままでいい。


 気付いているのは。

 知っているのは。


 それは、私だけでいい。


 私は、この世界が好きだから。

 私は、この世界に暮らすみんなが好きだから。


 だから。

 ――私は、世界を救う。

 だから。

 ――私が、世界を救う。


 私は、私がどうなっても構わない。

 それでみんなが、今まで通りの明日を迎えることが出来るのなら。

 私は、それでいい。

 私は、それがいい。


 それから。

 ありがとう。

 今まで、私達を護ってくれて。

 あなたのおかげで、私達はずっと命を繋げてこられた。 

 私は、祈る。

〝どうか、私達の担う世界が末永く続きますように――〟

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