第48話 病室
「次石くん。そして伏野くん。来てくれて嬉しいよ」
「お、おう」
伏野達が折本の病室に入ると、折本はわかっていたかのようにこちらを見ていた。
もちろん伏野も折本の顔を見るが、全く記憶にない顔であった。
折本は黒と茶色が混ざったような髪色で、割と普通の高校生のような容姿をしているのだが。
(本当に申し訳ないんだが、まったく顔覚えてないんだが)
などと伏野が思っていると、次石がベッドの横にあった丸椅子に座ったため、つられるように伏野ももう一個あった丸椅子に座った。
「悪いね、本当はこっちが行かなくちゃいけないのに来てもらっちゃって。伏野くんには代わりをやってもらって助かったよ」
「別に俺は構わないぜ。というか、怪我大丈夫なのか?」
「まだ完治には一週間くらいかかるらしいけどね。不慮の事故とはいえ、後ろから彼女から後ろに落とされるなんてね〜」
と折本は半笑いで言った。
それを聞いていた伏野は思った。
(こいつの彼女、絶対恐ろしい奴だな)
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