jelly fish

howari

第1話 出会い

眩しい日の光が差し込んでくるのが見える。


私には届かない。


ゆらゆらと揺らめいているだけ…。


彼もここに眠っているのだろうか?


懐かしく美しいあれが近付く…彼を思い出す。

彼は突然現れ私の心に棲みつき、そして…

水の泡の様に消えていった…。



彼に初めて会ったのは、くらげの水槽の前だった。


「美しい。」

彼も私も、ゆらゆらと儚くも輝くその生物が好きだった。


毎週彼は現れ、同じ言葉を口にする。


細い長い指をそっとガラスへ触れ、愛しそうに眺める...その姿が美しいと思った。


私も同じ様に手を触れ、くらげのふわふわと泳ぐ姿を眺める。

本当に美しい...。

彼らの優しい心音とは違う大きくなっていく心音を感じる。


「君も好きなんですか?」


「はい。」


2人はくらげの水槽の前で会う様になった。












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