エロマンガ党 党員名簿・Mild Ver.
もりおかねた。
第1話 党員#3 男のいない村 その1
まさか、打ち込んだハーケンが、岩ごと剥がれ落ちるとは思っても見なかった。
もう一ヶ所、垂直な崖の壁面に打ち込むどころではなく・・・
岩に刺さっていたはずの、空中に舞うハーケン。
内部まで水が染み込んでいたらしい、崩れた岩。
引っ張り支える物が何も無くなってしまったロープ。
だんだん遠ざかっていく、暗い洞窟から縦に裂け目を入れたような青空。
こんな時に限って天気が良かったりする。
後方から、ものすごい突風。
「底が見えない断崖絶壁」は確かに底が見えなかった。
こんな事になるならチャレンジなんてしなきゃ良かった・・・
と、思ったところでもう手遅れ。
「ああ・・・俺の人生、ここで終わりか・・・」
その後、どうなったかは全く記憶に無い。
ああ・・・久々によく眠れたなと、朝起きたように目覚めたが・・・
まず見えたのは、木の板をテキトーに並べた隙間だらけの屋根。
どこかの原住民が建てた掘っ立て小屋みたいだなと、頭を上げようとした時、
「!!?」
それこそ、感電でもしたかのように激痛が走った。 しかも首の辺り。
・・・・だんだん思い出してきた。
あんな断崖絶壁から落ちたら間違いなく即死、 ・・・のはず。
という事は・・・俺の今いる場所は死後の世界・・・?
でも、「激痛」という嫌な感覚は確かにあった。
じゃあ、生きているのか?と言うと、それも疑わしい。
・・・にしても、ここは・・・どこなんだ?
その時、ボロい布きれを垂れ下げただけの入り口から、若い女が入ってきた。
当然(?)、目が合ったりする。
「・・・!!?」 息を呑む、若い女。
何も言わず、この場から逃げるように出て行ってしまった。
「俺・・・ヤバイ所にいるのか??」
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