2-5
体力テストを終わらせた私はニコと一緒に仕事場に帰っていた。
途中にあるシャワールームに行って汗を流すと彼に言うと
「じゃあ俺はあそこにある喫煙所でタバコ吸ってるからシャワー浴び終わったらそこの前で俺を呼んでくれ」
別れ際に見た彼の足取りは少し軽いように見られた。
それもそのはず、ニコのブーストアイテムであり原動力となるニコチンはタバコから摂取しないとダメらしい
まあ私もスイーツを食べたら元気になるし、それと変わらないのだろうな。
「……シャワー浴びるか」
残された私は1人シャワールームに向かっていった。
この義獣人隊の基地には様々な施設がある
男女別のシャワールームに複数ある運動場
そして多くの種類の料理を楽しめる食堂
それだけではなくネット回線速度も悪くないし自分の部屋だって個室なのだ。
義獣人は多くいる…だがそれでも部屋は余るくらいある
恐ろしい程広い敷地の中で私達は生活しているだ。
何故ここまで設備が整っているのか
それには理由がある
この義獣人隊の基地がある場所がドがつくほどの田舎で人がいないに等しい上に土地が安いのだ。
だから外出届けを出して外に出ても電車やバスを乗り継いで行かないと都心の方に行けない
私は基本的に勉強はパソコンを使ってやるし、必要なものがあればそのパソコンを使ってネット注文すれば届くから問題ない
外に出たいなとか思う時は大体、私しかいない時に変なおじさんがスイーツを持ってきてくれて、そのスイーツを販売しているお店の話をされて興味をもつ程度だ。
要するに私にとって設備が整い過ぎていて外に出る気にならないというのが本音だ。
「ふぅ…こうやって温かい湯を浴びることが出来るのもポチのおかげなんだな…。」
それを考えるとあの日、私を助けてくれたあの手はとてもありがたいものだったんだ。
今の私はとても幸せなんだ
1年前…いや研究所に連れて行かれた時に比べると天と地の差がある
私はこの幸せを逃したくない
私の命が尽きるその時まで私はこの幸せを噛み締めたい。
ポチとジェリーとニコと一緒にいたい
だから…そのためにも
私の幸せを壊そうとするやつを消さないとダメなのかな…?
「いや、その考えは辞めようかな
きっと皆が悲しむ」
私は短期間で様々なことを学んだ
生活においての常識
人間の精神医学についても少し学んだ
そこで私の考えが変わり始めた。
位置もなく人の心も体も壊すことは良くないこと
それが私にとっての常識になった。
皆言うんだ
考え方が変わる…それはとてもすごいことだと
私は皆が喜んでくれることや褒めてくれることが嬉しくて色々学んだ
それが皆のためになるなら私はいくらでも学んでやる
それが今の私だから
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