プレタ・ジュテ 〜勇者が持ち帰った土産〜
またたび
プロローグ
それは1人の少年が異世界に召喚されたことから始まった物語
魔王との戦いに勝利し、伝説の英雄となった彼は自分の故郷でもある日本に帰還してきたのだ。
その時に持ち帰ってきたのは異世界の技術を知ることが出来るものばかり
魔道具、武器、食材
それらはそこに存在するだけであり、使えるのは勇者である少年ただ1人
そこで我々人間が着目したのはモンスターの存在だった。
我々はモンスターの生体全てを調べ尽くしある技術を手に入れることとなった
それはモンスターを改造し、その力を適性のある人間に埋め込むといったもの
何度も繰り返された実験により、我々が生み出したのは恐ろしく強大な力を持つ元人間
その名を義獣人「フェイク・モンスター」と呼ぶことにした
気づけばいくつもの人間が死んだ
いくつものモンスターが実験のために死んだ
多くの犠牲の上に立つのは世界平和のためのなにかではなかった
そこにあるのは
人間のわがままによって作り出された人間とはかけ離れた存在だけだった
「我々人間は元人間となってしまった義獣人を裏でこう呼んだ
プレタ・ジュテ…?」
私は昔、この言葉の意味がよくわからなかった
だけどね
今ならよくわかる
私達元人間は人間の都合のいい道具
つまり私達は
使い捨ての道具だったんだよ
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