昔は大変だった自慢する者どもへ

愚痴り場みえちゃん

第1話

今は楽になったよ。

昔はこんなで大変だったんだぞ⁇

なんて話し、年上の人からよく聞かされる。

お前たちは楽してるよ、人数も確保できて手続きもこんな簡単になって、ブラックじゃなくなって、


て知らねえよ。

昔のことを今の若者が知ってるわけないだろ。

聞いたことはあっても経験してないのだから。

自慢をされましても。

今は今なりの大変さがあるんだ。

何故なら昔は大変だった自慢をする年配者の相手やら、今についていけてない人たちへの指導で手一杯だからだ。


経験や過去はこうだったんだよという話し程度なら、聞けるし聞きたいと思うが、自慢は聞きたくはないだろう、誰だって。

あのとき大変だった恨み辛みを現代の若者に向けられても、何も変わらないし、気持ちを晴らすこともできない。


どうして自分たちが大変だった、そこを改善するために戦って、今の状況を勝ち取った。

今の若者にあの思いはさせないという、心がけでいられないのか。

そこをアピールしたい気持ちもわかるのだ。

しかし妬みを向けられ、過酷な状況を乗り越えた自慢を延々されれば、それはいい気がしない。

それも当然。

そしてそんな伝え方をするから、器が小さいだの、仕事ができないだの、悲しい陰口をたたかれるのだ。


悲しい先輩にならないでほしい。

頼られる存在、尊敬される対象でありたいなら、もっと大きく構えて、誰彼構わず妬みをぶつけず、いい加減、自分で自分の感情にケリをつけられるようになってくれ。

八つ当たりや妬みを向けられて笑顔で返すのは、それこそ神か仏だ。

妻や肉親でさえも毛嫌いされるようにはなりたくないだろう。


八つ当たりをするエネルギーがあるなら、若者の指導、家族サービスに使ってくれ。


とにかく幸せになろう。

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