祖母の話・後編 (ノンフィクション)

 前回は祖母の話をしました。


 高齢にも関わらず、自分よりも元気なうちの婆ちゃん。しかしそれでも長く生きていると、体にガタがくるわけです。

 そんな祖母が91歳の時、医者からこんな宣告を受けました。


「アナタの足には相当負担が掛かっている。このままでは近いうちに、歩けなくなってしまいますよ」


 あの婆ちゃんが歩けなくなるなんて、信じられません。けど、足の手術をすれば何とかなるという話を、聞いた事がありました。

 それなら手術をするべきです。元気いっぱいの婆ちゃんが歩けなくなるなんて、嫌ですもの。

 しかし医者が言うには、91歳の体力では、手術に耐えられないだろうとのこと。それを聞いた時は、悲しい気持ちになりました……が!


 後日医者から、さらにこう言われました。


「検査の結果、あの方の体力は七十代並みだったので、これなら手術しても大丈夫でしょう」


 内蔵は、それはそれはキレイで、脳年齢にいたっては五十代だそうだから驚きです。

 無事に手術を終えて歩けるようになった祖母は、「これでまた遊びに行ける」と言っていました。


 流石うちの婆ちゃん。まだまだ長生きしそうです。

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