第194話 後後69 ツッコミ姫は存在するのか?
強制ボケツッコミの間に、いろいろ話ができた。
というか、途中から
「お前らでてけ」ド
「悪い、他でやって」領
と、俺と日の出国の王様は、ド王と領主様に追い出されてしまった。
「王様、どーしましょ?」俺
「うん、んじゃ、テラスあたりでケーキでも貰おうか、、」
「・・・」
「うん?ケーキ好きじゃなかったかな?」
「あの、ここのケーキ食べたこと在ります?」
「うん!毎回食べているぞ?」
「???あれ???、私ら昨日街で食べたんですが、」
「あー、街のは、まだまだだなぁ、、まだ団子の方が美味いくらいだ」
「よく知ってますね?またお忍びでド王と出歩いているんですか?」
「よくわかるねぇ、、おしいなぁ、、相方にぴったりなのにぃ、、」
「えと、この国でもボケツッコミ大会やったんですか?」
「あー、あの時はいとこ殿に拒否されてなー、彼はいまいちセンスがないというか、、」
「なるほど、、勿体無いですねぇ」
「そう、人生の9割を損しているよな」
「あんたの人生9割がボケツッコミかいっつ!国は1割か!!!」
ほっほっほっほ!!!と喜ぶ王様
「ちっちっち、違うな、今は相方がまだ見つかっていないので、実質ほぼ100%国に人生を注いでいるお?」
「で、相方探しにはどの程度のちからを?」
「うん、99%」
「増えているわ!!!」
あれ?そ~言えば、どっかの姫がツッコミ姫とか言ってなかったっけ?
なんか聞いたような聞かないよな、、、
「どーした?難しい顔は似合わないぞ?」王
「どーせ三枚目ですよ、、いやね、ツッコミ姫って聞いたこと在ります?」俺
「おおう!!何その素晴らしい響き!!甘美な世界を呼びつける姫様?」
「理解不能!!・・まーいーや、、なんかどっかで聞いたような希ガす!!」
この間も俺達はこの城のどっかにあるテラスに向かって歩いている。
ちなみにテラスも食堂も客の控えの間も、その在りかを俺は知らない。
なので王様にくっついていく。
・・・・
「行き止まりなんスけど、、」俺
「だねぇ?」王
「僕、ここはじめてだから、食堂なんか何処にあるのかさっぱりしりませけど」俺
「奇遇だな?」王
・・・・・
「スルーの刑」
「殺生なっつ!!!!!」
ーー
一方
真面目な方々のお話は?
順調に話はまとまっていく。
日のいずる国と武国との条件とほぼ同じで、防衛、交易、相互技術協力、人材交流など決まっていく。
「先程の停滞が嘘のようだ。」ド
「全くです、よほどの存在だったんですな、あの2人は」領
「「お互い苦労しますなぁ、あっはっはっはっは!!!!」」
失礼である?
その後、領主様は武国の状況を話し、持っている周辺国の状況を話す。そして、西の国とのこと、西の国に上陸してからのことを話す。
ド王は、ド国のこと、周辺国のこと、そして、以前あった西の国とのいろいろなこと、を話し終え、
二人で、西の国の状況を想定し合う。
西の国は、この大陸中央部に広がる最大の国であった。
西の国の王都は、国の中央西よりにある。
西の国の西側、大陸沿岸には、かつて小国が多数存在していたが、全て西の国に併合され食いつぶされていったとのこと。ほぼ人間の国だったという。
よって、大陸東沿岸から西沿岸までを支配した、していた。
北側に獣人をメインとする国が在り、そこは山脈が要害となり、獣人の強兵も相まって、西を撃退していたと。
南には、ドラゴニアを始めとする、中、小国がいくつかあり、西の国に侵略を受けていたが、ド国のように撃退できた国も少なくないとのこと。ただ、最近あまり付き合いは無いので詳細はしらないという。
「ほかの国と付き合いして国境を開けると、西の奴らも入り込んできて面倒くさいんだ」
そうな。
セコく卑怯でうざい人種らしい。油断すると全て盗まれかねない、という評判が高かったという。
悪名高いだけだなぁ、、と思いながら聞いてた領主様
西の国との間の峠に砦を作ってからは、度々襲撃を受け毎回撃退していた。が、10年ほど前からは山賊みたいなのが多くなり、ここ5年ほど前までは、見た目一般人の集団が襲ってきていたそうだ。
が、そのごピタッと止んで数年。一昨年斥候を放ったら、人気(ひとけ)が全く無くなっていた。なので砦縮小し、国境警備程度にしていたが、去年から見回り程度にしたとのこと。
「どーせ峠を超えてこちら側に入っても、麓の村からすぐ知らせが来るんだ。村の連中だけでも撃退できるだろうから、まず問題なかろう。と、な。」ド王
あそこの国民性からしたら、救助を乞う、ということはできないじゃないか?
そんなことするくらいなら食い物を盗みに入るとか、騙して奪うとか、そういったことしかしなかったろう。だからうちの国へも押し入ろうとしてたんだろうな。
なので、他の国に対しても同様だろうから、何処の国だって、あの国の国民を救助したところは無いと思うぞ。
放った斥候によりと、東からどんそん西に逃げていった様子が見えた。とのことだったから、やつら、皆西の沿岸でくたばってるんじゃないかな?
白骨海岸とかになってるんじゃねーの?
王家?王族?ああ、多分、、軍艦に乗っていなかったか?
え?全部撃沈した?
はっはっは!んじゃ捕まえられないな、もう魚の餌だもんなぁ、、
やつら、次は海を渡って武国のある大陸の西海岸を拠点に、食い荒そうとしていたんだろう。
もっと人が居ない場所に行けばいいのに、ひとが開拓したところを奪えば楽だと思ったんだろうよ。
「イナゴの大群みたいな王国だったんだなぁ」領主様
「あー、そのものだな、でも、もっとひどかったわけだな、、土地が死滅していたんだろう?」
「ああ、うちのベテランの百姓達が、あれほどひどいのは見たこと無いと言っていたからな。」
「幾分でもよくなるまで、何十年かかることやら」
結局、西には「もうかかわらない。立ち入らない。」がベストだろう、ということに落ちついた。別に入ったり占領するのは自由だが、畑も作れない死んだ土地に入る者はまずいない。
それよりも、海路を整備し、交易に力を入れるほうが面白いだろ?ということだ。
特に交易をしなければならない理由はない。
お互い、相手を「面白そうだ」と思ったから、してみようか?というだけだ。
で、
領主様一行全員が、滞在許可を貰った。
そしてこれは自主的にだが、武具は全部馬車に積んで、街の入り口の衛兵所にあずけておくことにした。
そして、ド王に紹介状書いてもらって、ド国と東側隣国、西側隣国、南側隣国に領主様達が行くことになった。
ド国は内陸国だったのだ。
ーー
「はー、、、やっと落ち着いた、、、」泉さん
武具を全部馬車数台に積んで、衛兵所に預け、俺が部屋を確保したブッチャーまさおの部屋に泉さん達は落ち着いた。確保したのはブッチャーまさおとその近隣の宿。
全員の宿を確保しなければならない、となったときに俺が領主さまに聞いた処、今は100人くらいになってるんじゃないか?との返事。
「東武領軍全部じゃなかったんですね?」俺
「ああ、高速馬車が来た時に、普通の馬車を戻すだろ?その時にほぼ全軍港に戻した。司令部の転移門使って、国に戻してもらえるよう将軍様にお願いした。」
もう、戦争にならないからだ。
国の畑も心配だし、こっちの兵站も心配だし。戻せるのならそれに越したことがない。
100人ほど、は、今後の交流を考え、こちらを知った者を東武領に作っておきたいから。
ド王より、ド国王都に東武領の屋敷を持って良いと許可を貰えた。
屋敷を買い、20人ほどと人狼2人ほどを、本格的な領事部要員が決まるまで滞在させておくことになった。
その滞在中に現地民とうまく交流しておいてほしい、風習とか近隣情報とかそういう情報も得られれば得ていてほしい、と頼んでおいた。
実は領主様の目論見のメインは人材育成。
もし外地滞在で目が出る者がいたら、ラッキー!みたいな。
それら一連のことを領主様の側近に丸投げ領主様。
丸投げしておいてあとで文句言うような人じゃない領主様。側近たちも喜んで仕事する。
「それはそうと、飲みにくぞ!!」泉さん
あ、
これから発散か!何日続くのやら、、、
まぁいいや、日のいずる国の王様も引き釣り込んじゃえ♪
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