第179話 後後54 何でも食える、、って重要だし、幸せなんですねぇ、、
その後は夕食を将軍様達と取るまで何もないというので、俺と泉さんは街を歩いてみた。
「なんか、以前よりかなり増えたなぁ、、」泉さん
建物、人、荷馬車などのことを言っているんだろうな
俺達がこの北山領ゴラーテに最初に来た時は、もう人々が逃げ出していた最悪のときだった。(中ー15話)
「これも艦隊が出港するまででしょうねー。」俺
「ああ、でもここが艦隊母港になるんだろ?以前よりは繁華は続くだろうな」泉さん
「まぁ、、そんなに艦隊が出港する機会があっても困りますけどね」
「うむ、、だが、西の国を占領したり、ほれ、今支配されている小国達を援助とか、戦後も結構動くんじゃないか?艦隊」
「ああ、そうですね、そっちのほうがいろいろ続きそうですね」
そうすっと、農国はこの沿岸北に母港があるからいいが、、、
「あれっすかね、南の小国群の艦隊もここに駐留し、ここから西の国に行ったり来たり、になるんすかね?」
「あー、、そのほうが楽だろうな。」
主要街道がものすごく整備されたのと、馬車の性能が格段に良くなったので、陸路での輸送能力と日程短縮がかなり向上している。武国を西から東南に横切っていけば、風頼みの船よりも早いだろう。早くなくて良い荷は船で運べば良いだけだ。ただ、航路でならば南国群から直接西の国のある大陸への航路ができるまでだろうけど。
でも、多分、
・・・・・
「「ここに南国料理の店ができる」」
「期待できるな!」
「ええ、できますね!!」
なんか、旅に出たら食い物に敏感になっているよなー、、
というか、何でも食えるようになったのが原因だろうな。
武国飯しかだめ、とかいう舌だったら、他の何も興味持たないだろうし、、
「何でも食える、、って重要だし、幸せなんですねぇ、、」俺
「・・・・あー、、、そうだなぁ、、、言われれば、もう俺達はなんでも食えるなぁ、、」泉さん
ここでフラグがたったことを、俺達は気づいていなかった。
ーーー
俺達は出発までまだ結構あるので、村に戻った。
王都に修行に出ていたそんちょ奥さんと補佐の修行が終わって2人は村に帰ってきた。
自信満々と言うよりは、もう早く作りたくって仕方がない感じだ。自慢したい?早く皆に食べさせて驚かせたい?
厨房に鹿肉があったので、鹿肉のシチ、川魚の蒸し焼き、がメインになった。
シチは子どもたちによいだろう、蒸し焼きは酒を飲む者に向くだろう。と、主婦だから考えたな、とガクもわかった。
野菜などのあまりの部分は塩もみにして小さく切り、薄く切った玉ねぎと薄く切った少量の生唐辛子を酢と幾分のはちみつに短時間漬け込んだ。
村の多くの者達も呼ばれ、一緒に食べた。
結果、
人間でも獣人でも子どもたちには大好評。
最初食いにくそうだったが、少し食べ始め、味に少し慣れたらもう旨さがわかり、ガンガン食う。
漬物も少し辛いが、甘いので子供達は好んで食べた。生唐辛子が食欲増進させているかもしれない。
大人達は大半全部食べた。が、やはり長年食べた焼き魚のほうがいい、という意見も多い。
なので、
「これはうまくできている、ここまでできてりゃ王都で店やっても貴族達が食べにくるだろう」
と泉さんと俺で、皆に聞こえるように話したら、
「うむ、やっぱりうまい」とかいい出した奴等、、、いなかもんって、、、
「いや、俺の時代のときもそういう奴等多かったぞ」泉さん
どこの世界のいなかもんも、いつの時代のいなかもんもいっしょなんかい、、
田舎に住んでいるからいなかものなんじゃない、中身のことだ。世界どこでも通用する者か、この田舎でしか通用しない者なのかだ。
”俺には美味いのかわからん。俺は焼いたほうが好きだ!”とか言い切るとかできない雰囲気なんだろうな、
言い切ると「おまえはこれがわからんのか」とか自分も全くわかってないくせに言い出す奴が多いんだろうなぁ、、
だから更に自分で物事を判断できなくなっちゃう。
指揮官にしたら部下を殺すタイプだな。
食い物でそんなことがわかるってのも、、、
「おまえが何思っているか、わかるぞ」泉さん
・・・
「奴等は戦闘に関わっていないんだ、だからあれで済んでいる。ほっとけ」
「うす、、」
普段はいい人ばかりなんだけどねー。
ーー
シューレの訓練は洋食に入っていた。
毎日コネコネ。
最初は蕎麦、で、うどん、で、パスタ各種。
作った半分はその日の材料にして、残りは天日で干しとく。
「保存食は天日干しで作ったものを、どううまく使えるか?が重要だな。特殊な方法で保存食をつくれるなんてさほど意味ない。どこでも誰でもつくれるというのが保存食の大きな意味なんだ。」とのたまう大聖霊様。
うーん、、干し肉より燻製のほうが好きw
とかおもってたら、
「これ、味付けしてあるんで、1日日向に干しておけ。その後食うまでは陰干しで」
とシューレに大量の味付け細切り肉を樽でよこされた。
村中からデカイ平たいざるを集め、どんどん並べていくと、
「おまえら、、何も知らんのか、、」シューレ
そんちょんちから貰ってきたのか、糸を懐から出し、細切り肉の端を一定の間隔を開けて縛っていく。
で、ある程度いったら、
端を柱の上の方に縛り、もう一方の端を向こうの柱に縛った。
「「ほー、、、、」」
なるほど、、これは便利♪
横に並んだ干し柿の肉バージョンwなんだよそれw
「昔は藁でやってたんだ」シューレ
いつの時代だよ、、、糸さえ無い時代って、、、
でも、一日くらい干しただけでも、素うどん食いながらかじってると、肉うどんみたいで美味かった♪
俺らは唐辛子を入れたタレに漬け込んでみたり、にんにくいっぱいのそれに入れたり、柑橘系のに入れたり、香草いっぱいのにいれたり、してみた。
お!なかなか前向きでいいな!とシューレは笑いながら見ていた。もう彼女は結果をしっているのだろう、が、やってみたいものなのだ、俺らはw。
まぁ、、唐辛子のが旨かったな、、酒に合うw
他は、料理の材料として使ってもらったw
「うん、唐辛子のは、軍の保存食にいいんじゃないか?」とシューレ
なので泉さんが領主様のところに持っていって味見してもらった。
「うちの討伐に行く領軍の干し肉の半数はこれにしとけ」
と領主は大田さんに指令出す。
大田さんはウチの村に依頼を出す。
で、
泉さんは注文受けて帰ってきたw
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