第146話 後後21 うんまいけど死ぬっ!


まず、ケーキ屋、喫茶店に行く。

で、

「ココの国のケーキって、辛いのあるんですか?」と直球で尋ねる。(念の為だが、”つらい”ではなく”からい”だ。w)

「え??ないですよ?私は見たことも聞いたことも無いです」

と、吾々はその現地民の店員から安心回答を得る。


「よしっ!!安全な滞在が確保された!!」泉さん


試しにお互い幾つかケーキを食べたが、クリームに少しクセがあるだけで、特に問題はない。

「クリームは、ここいらへん全体的にこれですが、外国人の多い場所などでは農国とかと同じようなのがありますよ」と、クリームについて訊いた時に店員さんが。


生クリームとバタークリームの中間?みたいな少し不思議な味。まずくはないんだが、、これはこれで美味しいかな、、でもいままでのようにバカ食い出来ない。3つくらいで、このクリームに飽きてしまうのだ。


(ああ!、やま*きのケーキに近い味?さすがにあれよりは美味いけど、、)

おまけに釣られて誕生日のケーキをそれにしてって頼み込んで、挙句、当日「このけーき、どう処分しようか?」って家族で困ったことを思い出したガクと筆者であった。

勿体無いのでスポンジだけ食ったけどwパン?



で、チャイ(こっちではァチャーもしくはチャー)に近い紅茶と一緒に食べると良いことを、周囲の客を見て知った。


更に、こっちの者達はバカ食いしない様子。

「へ?あんなんで足りるのか?何杯も食うのか?」

通りを散歩している時に屋台の麺を見ての泉さん。

でも屋台のテーブルに座る客を見てみると、皆一杯のみだ。


そんなことを何度か見て、

「ここの連中、少食なんだなぁ、、」泉さん


で、適当に、客が多い屋台に決め、、、麺屋だった。注文する客を見ていると、麺の種類、汁ありか無しか、大盛りか、を注文している様子。単語が特殊なので自動翻訳でも今はまだ無理みたい。

なので、現地民と同じ発音で注文してみる。

あ、通じた、、


他の客を見ると、調味料を足して味を見ながら加減している。

真似する。でも、見るからに唐辛子のは少なめに、、

「慣れると旨い」「慣れたらハマる」という言葉を聞いていたので、試さない手はない。


「泉さん、体の方はまだ子供なんで、辛いのを無理しちゃまずいっすよ?」

「あ?ほれ。、」と泉さんが顎で示した先に子供が麺を食べている。スープがマッカッカ、、、

「あ・・・・・・、、いーのかな?どうなの?」

「どうだか知らんが、こっちの子は食っている、ということだ」

まーそーだけど、、、


泉さんはチャレンジャーだった!!

あの「極普通の宿」のカレーも挑戦できたかもしれない!!


俺は危険を回避、少し赤いかな?程度にしておく。


食いはじめてほどなく泉さんが「はひー!!はひー!!」言い出したので、

隣の屋台から暖かい紅茶を買って来た。

「ほら、カレーと一緒ですよ、辛い時は熱い飲み物を我慢して飲む!」

泉さん、ひがばっと口に入れ、もごもごもご・・・ごっくん、

「あっつーー!!!」

辛さで熱さが倍増で感じられるので仕方がない。

でも

「あ、辛さひいた、、」

ほんと、すぐと言っていいほど早く引くのだ。


なので調子に乗って完食泉っち。

「明日、厳しいっすよ?トイレ、、」

「あ・・・・・」泉さん


こっちの世界のトイレはほとんど水を使う。農国の冬でも水を使う。水が凍ってしまうような屋外トイレだけ、紙を使う。

なので、辛さでケツがやられていても、おケツに優しいトイレなのだ。電動水式より手動の方が自在なので最も優しいと言っていい。

だからこっちの世界で、特に農国のカレーとか食う者達でも、痔とか聞いたことがない。清潔さ、というのが特に大きいのかも知れない。


ただ、何処のトイレにも石鹸を常備しているので、用便後は必ず石鹸を使って手を何度か洗い、清潔を保たねばいけない。

逆に言うと、トイレを使うと石鹸使ってしっかり手を洗う習慣になっているということで、良いことだ。

ああ、だから病気が少ないのかも知れない?


「そういえば、お前のトイレ、こっちにも普及しているんだな」泉さん

「あ、言われてみれば、古いトイレ除けば、皆洋式でしたねぇ、、」

「あーいうのは広まるの早いんだなぁ、、」

「まぁ、、アレ作ってから5−6年は、、あれ?もっと?経っていますからねぇ、、」

なんか感慨深いね。


で、気づきたくなかったが、、もしかしたら、、俺20代なかばになりかけているの?

うえぇーーー



「辛いのを撲滅するのは甘いのだ!!だから次はケーキだ!!」

と気にしない泉さん

もう食ってしまったんだから今気にしても仕方ない事だしね!



その後2件はしご。

そのうち1件で、農国風のを発見。泉さんはその店をチェックした。ブックマーク?w


夕飯は屋台で食う。

宿にチェックインしたとき、宿の者が「夕食できますが、どーします?大半のお客さん達は外の屋台で適当に食べていますけど。」と。

「そーなんすか?んじゃいろいろ食べてみたいんで俺らも外で食べます」と朝食だけお願いしていた。

「辛いのだいじょうぶなら、イーさん料理が美味しいですよ、外国の人にも結構人気で。でも辛いけど。大概”ソンムータム(イーサン料理名)”という看板を出しています」

と教えてもらっていた。


で、結構多くあるので、しかもどこも結構混んでいる。

なので、外人風なのが多そうな屋台のテーブルに座る。勿論路上。馬車通りはあるこたあるが、夜なのでそう多くはない。馬車の御者も場所をわきまえてくれているんだろう、飛ばさないのでホコリはさほど舞わない。


「辛くないのってあります?」俺

いくつか教えてもらった。そのうち数点を注文。それと酒もあるようなので酒も。

焼いた(勿論こっちじゃ大概炭火)肉を薄く切ったのと生野菜というか葉っぱ、スープ、が唐辛子無し。

でも

「辛くなくっちゃ旨くないよ、慣れないうちは辛さ最低にしてくれ、って頼めばいいから」

と隣のテーブルの外人客達が教えてくれた。農国から来ているという。


で、野菜のサラダ?と、和物?2点、たのんでみた。その農国人おすすめのものだ。


「う、、うまい、、けど、、、これで辛さ最低なのか?、、まぁ、酒に合うので食うけど、、」

隣の農国人達は「最初は誰でもそうさ!うちのムッサリム達だって辛さに悲鳴上げるんだから!」と笑っていた。

彼らのテーブルの上の皿は、みなマッカッカだった、、、

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