第121話 後−48 スクレとフィジニ


シュン!

と現れたスクレ。

「おう、来たか」泉さん

「2日半ぶり?」俺

「お久しぶりです!もう毎晩忙しいから一日が数日分!!ケーキももう毎晩食べ過ぎくらい驕ってもらって!!天国!!」


「忙しいって、驕ってもらってケーキ食べるのに忙しいだけじゃん、、」俺

「え?違うわよ、食べている合間に接客しなきゃならないでしょ!!」スクレ

どっちが仕事なんだか、、、お仕事はケーキを驕ってもらって食うことです、、って?


「幸せだなぁー?スクレは」泉さん

「そうね、あなた達が来たおかげかな?招き猫?」スクレ


「よう譲ちゃん、おっちゃんにも話を振ってくれよ、」フィジニ

「あ、よーせーだー、、」スクレ

「おまえもだろーが」

「いや、でも、妖精見たの100年ぶり以上かな?」スクレ

「おれも似たようなもんだ、」


「あなたはケーキとか作らないの?」スクレ

「生憎だなぁ、もうここ100年以上やってないわ、今は料理が面白くてなー」

「あら勿体無いわね、プチブーレフィジニって有名だったじゃない、ケーキで」

「お!よく知ってたな!!」

「その噂をたどってブートッチまで来て、でもフィジにはもうケーキやってないってんで、ブートッチでケーキ食べているのよ?」

こいつの基準は「ケーキを 食 べ る 」かよ、、、

妖精って、もしかしたら半端無いの?


「ケーキは、ケーキ作りは、お前に任せるわ、、早く”時”が来て、お前がケーキ職人になれる事を祈るわ、、」

「まだまだ食べていたいけどねー」スクレ

そのほうが楽だからだろう?


「なんかさっきからいろいろ失礼な感じに突っ込まれてる感じがするんだけど、、」

「「気の所為だろ?」」俺と泉さん


なんだかんだで、皆椅子に座り、フィジニが茶を入れてくれた。

で、

「じゃーん!今朝作った、、」フィジニ

パンケーキケーキ?パンケーキをスポンジ代わりにし、クリームと果物でケーキに仕上げている。


「フィジニの幻のケーキ、、、、」スクレ

「いや、それほどでもないけど、あまり大げさに考えるなよー、、美味しく食えればいいだけじゃん?」軽いフィジニ


「あはは、酒飲みの思考だな!酒飲みはそ~でなくっちゃな!!」泉さん

だな!と、フィジニがサムズUP!


うめー、最初に入れてくれてた茶との相性がイイ!!

これが発祥のケーキ職人のケーキかぁ、、スクレじゃないけど、、やっぱ違うわな、、

簡単に作ってこれだもんなぁ、、


と思ってたら、いつの間にか無くなっていた。アレ?


泉さんも「アレ??」とか言っているし、、


「あれ?なんで無いの?!!!!」

おめー食ってたろーがよっつ!!

スクレが一番酷いよなwww


「スクレ、口の周り、ケーキのカスだらけだぞ」泉さん

・・・・・・・・・


「ソー言えば、パスタ屋の妖精に会ったか?」泉さん

「ううん、まだ。夜忙しいから、昼間結構寝ちゃうのよねー」

「なぜさ?リアルでケーキ三昧なんだから夢見る必要ないじゃん?」俺

「いやいや、甘いよ君、、ケーキより甘いね!リアルで幸せだから、夢ではもっと幸せになれるだろ?!!!」スクレ


うわーー、、こいつ、際限ねー!!!


「ま、こんなもんなんだよ、、で、食って食って食って食って、ある日、がぶーーーん!!と来るんだ転換期が。で、俺みたいになる」フィジニ


「食い物以外やってる妖精て、いるの?」俺

・・・・・

「・・・・」

「「聞いたこと無ぇ(無いわね)」」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そのあと、フィジニが食事の用意をしていてくれたんで、皆で美味しく頂いた。

スクレは

「こういうのもいいわね・・・」

と、ケーキ以外にも興味を示した。


「あ、その干物、ブートッチのだぞ?」フィジニ、台無し!!



おっちゃんと奥さんは半分呆れの聞き役に徹していた。話しが面白すぎるのだろう。一つでも多くのネタを!!と聞き役に徹する気持ちはわからんでもないっつ!!!

食い物美味しいしねっ!!

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