第34話 お祭り (前編最終話)


「かしこみかしこみ・・」

なぜ僕がこのようなことをしているのでありませうか?


「そりゃ、モフ神に仕えて居るのはお前だからだろ」

泉さん、、発祥と仕えるってのは違うんじゃ?

「他に誰が居る?」

領主様、たしかにそうですが、、でも、だったら領主様が、、

「ワシは領主という立場で、側におるから」


???なんか、、あ、、!!


「違うっすよ! これ、祭りをする土地の偉い人が行うのがいいっしょ?

だって、俺みたいに神様専用人がでてきちゃったら宗教組織できちゃいますよ?!!

なので、各土地土地の偉い人が、神様に”ありがとうございます、おかげで我が領は平穏です、これからも見守りください”ってお願いするのがベストでしょ?!!!」

・・・・

なんとなく言い訳臭くなったことは認める。が、譲らん。

「俺がいなくなった、年月が経って俺が死んだ後、誰がやるんですか?」


引き下がるしかない領主様と泉さん

「わかった、わしが行おう」

勝利っ!!勿論表に出さなかったよ?でも表情に幾分出た様子で、泉さんがひじ打ちしてきた。



神楽舞は、村人と人狼から何人かづつ出て、練習していた。人狼は勿論ひと形態で。狼形態でも立てるけど、動きが今一つなので。


屋台は、俺の知る全てを熊に伝授してある。熊はどのようにやってくれるだろうか?





さあ!祭り当日だ!!


ぴーひゃら〜、どんどん、ぴ〜ぃ、どんっ、


わぁ〜!ざわざわざわざわ、、

人々が思い思いに屋台をのそき楽しむ。

遠くからその音を聞くだけでもそわそわわくわくしてくる。

ああ、俺の街の祭りだ、、あれが復活だ、この地で!



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

あー、まぁ、、いいけどー

・・・・・

輪投げ?すっげーな輪、、、半径50センチほど?全鉄製?重いよ?え、村人普通に投げている?獣人じゃないひとだよあの人?え、この村、皆そんななの?


きんぎょ、、、ではないよな、、、ヤマメ? 掬うの? これで? むりだわー

え?紙が溶けても縁で掬えばいいの?いいのそれで?


りんご、じゃないよなー、きゃべつ?だよね?でかいよね?

甘い野菜は美味しい?まぁ、、こっちの文化?なら仕方ないかなぁ、、かなぁ????


お!!やっとふつーの!!

「おっちゃん!焼きそば一つ!」

はいよ!!でもやきそばじゃないよ?!だって??

?・・・とりあえず食ってみる、、、、ん?

粉物?

なんだろう?

俺は箸を袋に入れ、焼きそばに見えるそれの蓋を閉じた。

中身つまり材料を何か聞くことはしない。


ふつーのはないのかよっつ!!!

声に出しはしない。皆がこれを楽しんでいるのだ。ぶち壊したくはない。

見ろ、この子どもたちのきらきらした目を!!


ぶしゃっつ!!ぐさっつ!どばっつ!!!

キラキラした目の子どもたちは、

射的をやっていた。

景品は小さな魔獣系のなにか、、、

射的の武器は槍か弓。本物の子供用。


もういいかな、帰るかな、、、


あ!!


ふわふわもふもふピンク色!

あっまーい、だけなのに、、、

し・あ・わ・せ・っ!!!


やっと、やっとたどり着いた、、俺のセカイ、、、、、

「今日をわたあめ記念日、として、モフ神暦に載せよう!」


それから、なにか急にセカイが変わったように

かき氷、、、氷?今の季節に?

「ああ、氷屋ってのがあってなー」

おお!こっちにもあるのか!!ふーん、、、ま、いいや

変な追求は今日はご法度♪


やきとうもろこし!!!

この村じゃ栽培していないのに!

「入植地産だ」

おろ?いつのまに泉さん!!

「さきほどからお前の後ろ姿見ていたが、かなり、なんだ、、おもしろかったぞ?」

いつからみてたんだよ、、、


チョコばなな!!

あ?ちょこ?ちょこ?ないよなー??

なんだか知りたいので買う。

ぱく!

え?カカオ?と、砂糖がまじっている、、、

まじっすか?

「何泉さん、カカオあるのこっちのセカイ?」

「俺は知らんよカカオなんて、、」

あそっか、、


そうだよなぁ、、多くの外来が大昔から着ている(到着している)国だもんなぁ、、

いろいろな専門職の人達がいたんだよなぁ、、、多分未来からも来てるとは思うが、その痕跡が無いのは「封印」なのか、本人の肉体か精神が耐えられなかったのか、なのかなぁ?


「がく、祝詞と舞がそろそろだぞ、行こう」


ぴ、ぴぃ〜〜ひゃら、どん!。ぴーひゃらぴ〜ぃ・・・・


「う、おっほん。・・・かしこみかしこみ、天の原にわれらが神、座まります、獣人の尊、がくの尊をもちて・・・・・もろもろの禍事、罪、穢をはらいたまいきよめたまい、我らがたみたちの生活をまもりたまえとの願いをきこしめせと畏み畏みもうす。」


なんか変な一節聞こえたが、あとで締めとこう


ぴ、ぴぃ〜〜ひゃら、どん!。ぴーひゃらぴ〜ぃ・・・・


領主は、そばに控えていた泉さんから受け取った、やまのものうみのもの、が盛ってある竹籠を受取り、祠の前の祭壇に供えた。


ぴ、ぴぃ〜〜ひゃら、どん!。ぴーひゃらぴ〜ぃ・・・・



領主様が、神楽舞台の前の領主席に付くと(正面中央には、ココにも祭壇。神様席)、舞が始まった。


ぴぃーーーーーッ。ぴぃーーーーーーーっ。どん。ぴぃー、ひゃら、ぴー、どん・・・・・・・


素人が、とは思えないのは、この状況のスパイスが加味されているからだろうか?

神の何かがこの場所を覆っているのだろうか?


皆、見入っていた。


舞が終わり、神に捧げる儀式は終わった。


村人達はまた思いも思いに祭りの屋台を楽しんだ。

楽師達は音楽をかなで、祭りに鮮やかな色を与えている。

力自慢したい者達は、なぜか出来ている土俵で相撲をし始めた。


あ、やっぱ、俺の、、、おなしだな。

すもーは無かったけどなw。

(大昔は相撲を神に捧げてたこともあったようで、泉さんの田舎で?)



「「「カントクぅー!」」」

カタリーナ達が両手にいろいろ持って、しかもなんか咥えながら走ってくる。

「カタカナ呼びはやめんさい、なんか丸黒メガネかけた白髭のおっさんと間違われる、、、」





(ここで上編終了になります)

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