第17話 第一回将軍様直属人狼軍選抜大会ぃー!
ここ最近、泉さんの人狼部隊訓練に引っ張り出されている。
俺は元高校生です一日も通えなかったがw なので軍の訓練なんぞなにもしりません、まったくもって。
が、
「何か気がつくことや知恵があったら貸してくれ」
と引っ張り出された。 指導側が一人で暇なのかな?寂しいのかな?
毛艶よくなったなー皆。もふもふだなー、あれがみんな密集した中に飛び込んだら、、、ごくりんこ、、
「ガク、よだれが垂れてるぞ?、、、でもな、狼肉は、うまくないぞ?」
いやいやいやいや、、
「に、しても、皆うまくなりましたねー、息ピッタリ?」
「だろう?もともと群れ行動得意だが、ここまできれいに揃えば、攻撃も防御も効率かなり良くなるからな。
しかも、ほれ、」
狼状態の群れで走っていたが、一瞬で人形態になり、そのまま走り続け、空き家の窓や扉の手前、屋根に取り付き、中を確認し侵入していく。
他にも、攻撃バージョンや、追い込みバージョンなどもいろいろある。
「どれも基本だけだがな、現場での臨機応変がどのくらいできるか?が重要だからなぁ、、これけは実際に経験を積み重ねせねばどーにもならん」
というので、冗談で「領主様のお屋敷に、試しに侵入してみたら?」とか言ったら、
「いいなそれ、、」とか、、まずっすか?
ぱふぱふぱふーだいいっかい領主邸侵入大会ぃー!!
人狼軍偵察部隊が、領主様のお屋敷に侵入し、領主様の枕元に「侵入成功の証」をそれぞれ置いて来ること!
領主様はこのことを存じていないので、見つかったら殺されるので気をつけてください!
では、全員、はじめ!!
「いいんすかねー?」
「大丈夫ではないかのう?」 のんきな泉氏である
で、
領主様、朝起きたら枕元に、骨、鼠の死骸、きらきらした布、などなど、
「猫と犬とカラスが入ってきて贈り物置いていった」
と思ったらしい。
朝食に出てきた領主様に全てを話した泉氏に
「なるほどのう、、、これは、、試してみたいのう♪」 悪巧みの顔つきになってますよ領主様?
ということで、人狼軍団、そのまま王都へ出立である!!
こんな楽しいいたずら、この領主が試さないわけ無いのである、自分の主にっ!!
速い馬車について走るのが楽しいらしい狼に変態して走って付いてくる狼軍団。
すれ違う者達、追い抜かれる者達、ことごとく「ぎょつ」としている。狼に囲まれて見たこともない豪華な馬車が爆走しているのだ。「狼」に「囲まれて」、「見たこともない豪華な馬車」が「爆走」している。理解できない要素4重層である。ふつうそういう状態では思考は停止する。
ぎりその日のうちに王都に到着してしまうほどの爆走であった。
東武領王都邸に滞在する人狼軍団。今回の作戦時は領主直属軍となった。
領主は、王様から賜った将軍が使っていた羽織を取り出してきて
「これに将軍様の臭いが付いている。わしと将軍様、2人の臭いが最も濃いはずだ。かぎわけできるか?」
各人狼戦士達は変態し狼状態で臭いを嗅ぎ分ける。
皆首肯した。嗅ぎ分け成功。
「その臭いをたどって、将軍様の寝床に、我が領の特産品の数々を置いてくるのじゃ!」
かと言って、水車とか便座とかだめだから、
きのこー!
やまめー!
おにぎりー!
かめー!
おさけー!
いのししー!
である。
「いけっ!!」 領主の一言で散り去る狼軍団、中にはイノシシ一頭を咥えてる強者も、、、
基本、「城の中迄で敵に押し寄せられた時点で負けだからなー」のバーサーカー国。
間者とかには一応程度それなりに対策しているはずだが、まさか狼が、とか 思う者はいなかったようで、、
2時間後、はっはっはっは!!とおすわりして尻尾をぶんぶん振って「ほめてーほめてー」顔して領主の前に揃った狼(人狼)軍団。皆任務完了だとのこと。
「これ、暗殺だったら、2時間で6回やられてるんだよなぁ?」泉氏
「・・・・恐るべしは、城の警備のダメさなのか、我が人狼軍の優秀さなのか、、、」領主
「まぁ、良いわ、明日将軍にお目通りして問いただそう!」
おいおい、領主が将軍を問いただすのかよ?!!!
まぁ、このありさまなら仕方が無いけどなー
でも、領主様?あなたんとこの警備も全く一緒だったことを忘れてませんかね?
翌、早朝。
将軍も、枕元の有様を見て、なんかあると当然感づき。
朝一番に目通りを要請した東武領主を即、案内させた。
「なかなかおもしろいことをしたのう、東」
「はっはっは!我が新部隊のお披露目兼、将軍様の周囲の状況の再確認をしたまでです。」
「ほう、新部隊!!早速見せてもらおうか! はよう呼べ!!」
くいつきいいなー!!
領主が手で合図をすると、後ろからしずしずとにじりよってくる人狼部隊トップチームの6人。
ほう、と、将軍様が感心する。気配とかでなんかわかるのかな?
将軍様、目で領主様に合図。何この人達、そんな仲なの?!!
領主様「変態し、そのままで」 シュッツと6人は狼に変わり、そのまま伏せ。
「ほう!!!これは!!!なんと!!!・・・・・」
歓喜を隠せない将軍様!!
「・・あげませんよ?」
途端に悲しげな顔になる将軍様、、、
「わかった、わかりましたから!!村に帰ったら相談してみるだけはしてみますからっ!そんな顔やめてください!!」
「本当だな?約束だぞ?」
「大丈夫ですよ!私はいつでもそうでしょっ!!」
幼馴染とかかな?
で、領主様は軍団に曲芸とかやらせて将軍の気を晴らさせた。
で、褒美をもらい、翌朝王都を出て夕方に領都に着いた。普通の馬車で2−3日かかる行程なのだが。
馬を3回替えているけど。
翌日小館村に帰る。領主様も同行。
「ぱふぱふぱふぱふー!!第一回将軍様直属人狼軍選抜大会ぃー!!
あれから人狼トップチームは領都から王都に行き、将軍様相手にも同じ作戦を行い、大成功を納めましたっつ!!
で、
将軍様は人狼軍を大層お気に召しましたっ!!
将軍様は自分の直属軍が欲しいそうでーす!
誰か、将軍様に付きたい人ーー!!」
シーン、、、
「どうします領主様?」
・・・・・・
「えっとー、、王都に行ってもいいかな?と少しは思う人ーー?」
シーン、、、、
・・・・・
「王都に観光に行きたい人ーーー?」
シーン、、、、
だよなぁ、この時点で「行ったら最後」と思うよなぁ?
「しかたねぇなぁ、、」 おお!泉氏!男前なんか考え?
「んじゃ、持ち回り、つまり交代制で領主様のところ、王都、で、この村に帰還し休暇。ということにする。半年ごとに交替だ。いいな?」
「「「「「「ワウ!!」」」」」」 いや、人の姿でもよかったんだけどね?
領主様に今事後承諾だが本人自体も別に気にしていないので、泉さんと領主様の仲なんだろー、戦士の仲?とか?幼女だけどw
後日、領主様が将軍にあったことそのまま話したら、
「やっぱり、現場にでないと忠臣は得られないのだのぉ、、、あとに譲って身軽になるしか、、」
とか言い出したので、もう少しよく考えて、世継ぎがもう少し力を付けてからにしてくださいと、今は諦めさせたと。
その話を聞いて、
世継ぎって何歳なんですか?って聞いたら、、、泉と似たりよったりじゃな、、とかポツリと、、まだ幼児かよ、、
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