あのころは石ころ

恋しくて 小石をたべすぎたせいだと思う

気づいたら ぼくは石ころで

あの子に蹴とばされて

どこかのどぶに突っこんだあとだった


ああ もったいないけど しかたがないから

さよなら(と言ったつもりのぼくの口から)

代わりに ざらざら小石がこぼれて――

魔法がとけて ほんとうにさよなら


おかしくっておかしくって お腹がいっぱいになるように

こいしくってこいしくって 石ころになってた あのころ

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