継続

吉川 「本日は話題の人、藤村さんにお話を伺いたいと思います。藤村さんよろしくおねがいします」


藤村 「よろしくお願いします」


吉川 「さて、藤村さん。気になってる方も多いと思いますが、やはりまだ続けていられるのでしょうか?」


藤村 「もちろんです。『継続は力なり』と言いますしね。人間ができることなんてちっぽけです。でも続けること、それこそが人間の持つ最大の可能性だと信じてますから」


吉川 「なるほど、決意は硬いのですね」


藤村 「正直自分ではあんまりすごいことだとも思ってないんですよ。ただ続けていたってだけですからね」


吉川 「いやいや、普通の人にはできませんから」


藤村 「そうですかね。まぁ確かに、周りを見ても私のように続けてる方はいません」


吉川 「なにか秘訣でも?」


藤村 「秘訣というほどのことはないです。ただどうしても他人と違うことをするというのは世間の風当たりも強くなります」


吉川 「そんな時に藤村さんはどう?」


藤村 「これはもう自分しかないですね。やめるのも続けるのも、それを決めるのは自分自身ですから。周りに合わせて生きる方が楽なんですよ。別にそれは悪いことでもない。ただ一度、自分でこうと決めたからには貫く。誰のためでもなく自分のためですね」


吉川 「ちなみに藤村さんはやめようと思ったことは?」


藤村 「ないです」


吉川 「一度も?」


藤村 「ないですね。これは格好つけるわけじゃないんですが、そう言う発想が元々思い浮かばなかったんですよ。だからやめようと悩んだりはしたことがないです」


吉川 「そうですか。今後いつまで続けようというお考えなどはありますか?」


藤村 「それも考えたことがないですね。もう続く限り。死ぬまでやるんじゃないですかね、ここまできたら」


吉川 「それはすごい発言ですね」


藤村 「まぁ、私のようなバカが世界に一人くらいいてもいいかな、なんて思ってます。今は色々と難しい時代です。疲れたり立ち止まりたくなるような時もあるでしょう。そんな時に私のことを思い出していただいて『あいつまだやってるよ』なんて笑ってもらえれば本望ですよ」


吉川 「ありがとうございました。本日は未だにおとそ気分を続けている藤村さんにお話を伺いました」



暗転

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