三郎さん

吉川 「あぁ。哀川翔かっこよかったぁ」


三郎 「トゥッ!」


吉川 「あっ!? あなたは!」


三郎 「サブローサン参上」


吉川 「え。三郎?」


三郎 「サブローサンだ」


吉川 「いや、ゼブラーマンじゃなくて?」


三郎 「サブローサン」


吉川 「それ、ただの三郎さんじゃないですか」


三郎 「サッブッロ~♪ サッブッロ~♪ 赤白黄色~♪」


吉川 「カラフルすぎ。なんかチューリップの歌みたいになってるじゃないか」


三郎 「今日がお前の~♪ ららら無人くん♪」


吉川 「もうなんか色々混ざってるし」


三郎 「サブローサンキック! 寸止め!」


吉川 「うわっ! なにするんですか」


三郎 「見たか。サブローサンの実力」


吉川 「なんなんですか? ゼブラーマン見て影響受けちゃった人か?」


三郎 「ゼブラーマなんとかなんて知らん! 俺は昔からサブローサン」


吉川 「そりゃ三郎さんだろうけど」


三郎 「今は亡きイチローサンの志を受け継ぎ」


吉川 「兄さんもいたのか」


三郎 「今は無きにしも非ずのジローサンの技とともに」


吉川 「無きにしも非ずってのがどんな状況なのかわからない」


三郎 「地球を救うために初来日したサブローサン!」


吉川 「いや、完璧に日本人の名前じゃん」


三郎 「サブローサンのサンは太陽のSUN」


吉川 「SUNの前のサブローはどういいわけするつもりなんだ」


三郎 「うるさい! サブローサンパンチを寸止めするぞ!」


吉川 「逆切れしてるし。寸止めするぞって脅しなのかよくわからない」


三郎 「OK。ユルシマース」


吉川 「急に外人風になった。何の伏線もなかったくせに」


三郎 「バイザウェイ、何か悩みはないのか?」


吉川 「さては、白黒つけてくれるんですか?」


三郎 「悩みによっては、カラフルに対処しよう」


吉川 「いや、カラフルってなんだ」


三郎 「カラフルだけに答えも色々。サンキュー! サンキュー!」


吉川 「……なに勝ち誇った顔してるんですか」


三郎 「今のはサブローサンの実力のほんの一部だ」


吉川 「それが全てだったら、そっちの方がビックリだ」


三郎 「さぁ。なんでも悩みを相談するがいい」


吉川 「やですよ。ちゃんと白黒つけてくれなきゃ」


三郎 「それは無理な相談だな」


吉川 「自分で言ったんじゃないですか」


三郎 「サッブッロ~♪ サッブッロ~♪ 赤白黄色~♪」


吉川 「歌ってごまかしてる」


三郎 「白か黒じゃないとダメ?」


吉川 「だって他にどんな色で解決するつもりなんですか」


三郎 「そりゃ……玉虫色で」


吉川 「やっぱり日本人じゃん」



暗転

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