ラスボス

魔王 「フハハハハ よくここまで たどりつい」


勇者 「えい」


魔王 「いた いたいよ なにすんだよ」


勇者 「もんどうむよう」


魔王 「いや もんどうしようよ さいごなんだから もんどうで もりあがろうよ」


勇者 「めんどう」


魔王 「めんどうくさがるなよ ここまで いっぱい めんどう みてきたんだから もうちょっとでしょ」


勇者 「えい」


魔王 「だから いたいって 80も ダメージ うけちゃったじゃん いろいろ いいたいこととか あるでしょ」


勇者 「ない」


魔王 「えー ないの? なんか せいぎのために ゆるすことは できない とかいってよ」


勇者 「はやいところ おわらせたい」


魔王 「いや おれ いいたいもん あい? せいぎ? はっ! わらわせるな とか いいたいもん」


勇者 「べつに わらわせてない」


魔王 「いや わらわせてないけどさ そういう いみじゃないよ こっちだって わらってないし」


勇者 「えい」


魔王 「だから いたいって バカ なんだ おまえ バカだろ?」


勇者 「とう」


魔王 「いたいって ちょっとタンマ! あれだろ おまえ バカだから まほうとか つかえないだろ」


勇者 「できるよ スチュワーデスさん とかに へんしんできる」


魔王 「まじょっこか メルヘンタッチ だけか」


勇者 「かんごふも」


魔王 「いや しゅるいの ほうふさは べつに きいてない」


勇者 「あと ほぼさん」


魔王 「どんどん じみになってく」


勇者 「にんぷ」


魔王 「あきらかに じゃくたいか してるじゃん おなかとか じゃくてん じゃん」


勇者 「ハハは つよいぞ」


魔王 「いや メンタルで でしょ? パワーてきに よわまってるよ それ」


勇者 「てい」


魔王 「だから いたいって いいかげんにしろ もっと かいわの キャッチボールを しろ」


勇者 「やだ」


魔王 「や じゃない」


勇者 「むり」


魔王 「なんだよ もう わかったよ じゃ へんしん するから ちょっと まってて」


勇者 「とう」


魔王 「おまえは ひとの はなしを きけ へんしん しないと ダメでしょ? こんな としのわりに あどけなさが のこる まおうじゃ こまるでしょ」


勇者 「でぇい」


魔王 「バカ バカバカ なんで まてないの まだ へんしんの とちゅうじゃん くつした ぬげかけてる じゃん」


勇者 「かまわない」


魔王 「かまってよ いい? おれって ラスボスだよ? ラスボスが くつした ぬげかけじゃ まずいでしょ」


勇者 「いい」


魔王 「よくないよ せけんてい ってもんが あるじゃん おそろしい かっこうに なっておきたい じゃん」


勇者 「とどめだ」


魔王 「うそ もうとどめ? ちょっと おれ まだ なにも してないって」


勇者 「えい 」


魔王 「グギギギギギギ」


勇者 「!?」


魔王 「しんの …… すがたを …… みよ ……」


勇者 「うわ」


魔王 「フハハハハ ついに へんしん した」


妊婦 「あら やだ」


魔王 「いや おまえが かよ」



暗転



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