第16話- 廃工場
廃工場とはいっても、割りと真新しい建物があった。そのロビーが丁度良い大きさなのでそこを借りてライブ公演をすることにした。
公演初日、集まった観客はなぜか皆、花束を携えていた。
僕らの演奏が始まると漏れだす嗚咽、そして溢れる涙。
静かな悲しみの中で、僕らの追悼コンサートは幕を閉じた。
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