第10話- 怪談収集

実話怪談の収集家が出会ったものはとんでもない事だった。


蒐集された話達は時間と共に奇妙な力を持ち始めた、しかしあの人はそれに気づかなかった。


ひとつ またひとつ 身の回りに不可思議な事が起こっていった。それを喜んで次々に書いていったのだ。


書いていく度に、その身を削られて最期に残されたのは たった一枚の爪、それだけだったから。

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