2020/10/21『柘榴(下ネタ注意)』
今日もまた教室で常の如くミステリー小説を読み耽っていたら、唐突に父娘の性交渉を示唆する描写がぶっ込んできて若干血の気が引いた杜樹です。
直接的でなく、あくまで仄めかす程度に婉曲的に描写してあるので寧ろゾッとしました。官能小説家って語彙力高そう(偏見)。
その描写がコレ。
『そして秋、わたしは柘榴を食べた。
父とふたりきり、誰もこない山中で。』
正確には話の終盤で決定的な描写が現れるので、この時点では仄めかしている程度なのですが、話の流れ的にもう大方察しはついてしまうんですよね。
……というか何でついちゃうんだろ。もう自分が嫌になってくるわ(自己嫌悪定期)。
内容を知らなければ「なんだコレ」でしょうが、説明すると長いのでカッツ・アイ。
その代わりに、この「柘榴」が何を示唆するのかでも語って終わりましょう。
そりゃ性交渉に及んだと暗に伝えるには、最後の一文だけでも察しのいい読者には通じます。だからといって、何の理由もなく脈絡もなく「柘榴」なんて洒落た果実出してきませんよね。だってこれ小説ですし。
しかし僕にはなんのこっちゃ(無知)。
てなわけで、気になるので
柘榴が関係する逸話として挙げられていたのは、ギリシャ神であるペルセポネの話。そして、仏教神である鬼子母神。
ペルセポネは冥府の神ハデスに誘拐され、冥土の柘榴を四粒食べてしまったことで(冥土の食物を口にしたならば冥土に住まねばならないらしい)、一年の三分の一を冥土で過ごさざるを得なくなった。
鬼子母神は夜になると街に出て人間の子を攫っては喰らっていたが、見兼ねた釈迦が鬼子母神の子供を隠したことで鬼子母神は子を失う苦しみを理解し、改心した。それから鬼子母神は安産の神として、柘榴を持った姿で描かれるようになった。柘榴は種子が多いことから、子沢山を意味する。
成程ねぇと素直に感心しました(何様)。
だってこんなの、相当な知識がないと書けないじゃないですか。そりゃ調べたりはしたでしょうけど、実際に伝承としてあるリアルな逸話や神話をフィクションに絡めてくる描写って何だか憧れます。
で、なんの話でしたっけ?
えっと、たしか近親相(ry
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