300文字で何か書く
杜樹
2020/08/24『努力が水泡に帰す瞬間』
小説を執筆中、トイレに行こうとスマホを机に置いたら、その拍子に何故か文章が全て消えていた。全文を範囲選択していた訳でも、そのページを消した訳でもない。仮に変な箇所を誤ってタップして画面が変わっていいたとしても、左矢印を押せば元に戻る筈だ。思い付く限りの方法は全て試したが、結局、一時間かけて書き上げた約二〇〇〇文字はどこかへ旅立ってしまい、一面白色の寂寞としたページだけが残っていた。努力が水泡に帰することほど絶望を味わう瞬間はない。努力は勿論、それに費やした時間も丸々投げ捨てる羽目になったのだから。勿体無いし遣る瀬無い。ああ、このどうしようもない虚無感をどこへぶちまければいい。もう死なせてくれ。
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